2006 Fiscal Year Annual Research Report
一九三〇年代台湾文学における「大衆」とそのリテラシー
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17520225
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
四方田 千恵 (垂水 千恵) 横浜国立大学, 留学生センター, 教授 (70251775)
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Keywords | 大衆 / 読者 / リテラシー / 台湾文学 / プロレタリア文学 / 楊逵 / 植民地 / 一九三〇年代 |
Research Abstract |
本年度は研究視野を広げるため、二つの国際学会にコメンテーターとして参加した。 まず7月には東京大学大学院総合文化研究科において開催された近代東亞文化教育會議・日本委員會主催の「国際学術シンポジウム近代東アジアにおける知の生産と転換」において、黄英哲教授(愛知大學現代中國學部)「戦後台湾之台湾研究的展開-以「帝國」日本的学術継承為中心-」、黄美娥教授(政治大學中國文學系)「日本」意味著什麼?-殖民地時期臺灣傳統文人漢文想像的演繹與衍異」張隆志教授(中研院台灣史研究所)「從「舊慣」到「民俗」:日本近代知識生産與殖民地台灣的文化政治」のコメンテーターを務め、意見交換を行った。特に黄美娥教授の研究テーマは漢文を中心とするリテラシーの問題に深く関連するものであり、有益であった。 次に、成功大学の李承機助教授の求めに応じて、9月には台湾の成功大学主催の「台日台湾文学研究者交流会議」に参加、林巾力氏の「自我、他者、共同体:論洪耀勲<風土文化観>」のコメンテーターを務めたほか、2泊3日にわたるワークショップに参加、日台の研究者交流を行った。また、台湾における日本語新聞・雑誌について詳細な研究を行っている李承機助教授とも意見交換が行え有意義であった。 また、Liao Ping-Hui, David Der-Wei Wang"Taiwan Under Colonial Rule, 1895-1945"New York : Columbia University Pressおよび柳書琴・邱貴芬『後殖民的東亜在地化思考:台湾文学場域』台南:国家台湾文学籌備処に論文が収録された。 その他、中国社会科学院文学研究所、北京大学中文系、北京日本学研究センターで日本の台湾文学研究の現状紹介等に関する講演を行った。
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Research Products
(3 results)