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2007 Fiscal Year Annual Research Report

江戸期における詩経解釈学史の考察

Research Project

Project/Area Number 17520227
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

江口 尚純  Shizuoka University, 教育学部, 教授 (80252154)

Keywords詩経 / 五経 / 経学 / 儒学 / 日本漢学 / 江戸儒学
Research Abstract

1本研究は,江戸期における詩経関係書目の作成を受けて,江戸期において朱子学,陽明学,考証学,古義学などの学問的傾向を持つ学者の詩経学やその他の詩経学の重要文献を考察することを通して江戸期詩経学の様相を探ること,及び明治期以降の邦文の詩経研究文献目録の作成を目的として進められている。今年度はまず朱子学の古賀〓庵の詩経解釈の特性を考察した。次いで中村蘭林の『読詩要領』を検討し,程大昌や王柏など宋代の疑経疑伝に特性を有する学者の論説からも大きな影響があることなどを見出した。次に古義学の伊藤東所の詩経学を検討し,東所の詩経学説を整理した上で,東所は小序の成立を古くはないとしながらも序には拠り所とすべきものもあり一律にはしりぞけられないとするなど朱子の論説と一線を画していたこと,宋代の程大昌などの論説からも影響を受けていることなどを考察した。また仁井田南陽『毛詩補伝』は中国の240人以上にも及ぶ学者の詩解や詩説を博捜し,平心に検討した上で,詩経の成立や興説などで興味深い学説を出していることなどを考察した。さらにかつての成果をふまえて陽明学の熊沢蕃山の詩経学に考察を進め,句解においては朱子の影響を受けながらも陽明学者らしく実践の学として詩経を女訓書に仕立て直していることや,淫奔詩に関する一連の論説中にある蕃山独特の文学論などを考察した。そのほか冢田大峯などにっいてもその詩経学説の大要を考察し,江戸期詩経学の一端を示した。これら江戸期学者の詩説の中には中国で言及されていない論説も含まれており,一連の研究によって江戸期詩経学の意義や特性が内外に知られることが期待される。
2これまでに作成した明治以降の邦文の詩経研究文献目録を増補修正し,併せて2006年分の邦文の詩経研究文献目録を作成した。

  • Research Products

    (3 results)

All 2007

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results)

  • [Journal Article] 伊藤東所『詩解』考略2007

    • Author(s)
      江口 尚純
    • Journal Title

      中国古典研究 52

      Pages: 1-9

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 伊藤東所の詩経学2007

    • Author(s)
      江口 尚純
    • Journal Title

      詩経研究 32

      Pages: 1-8

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 詩経研究文献目録(邦文篇)2006(平成18年)2007

    • Author(s)
      江口 尚純
    • Journal Title

      詩経研究 32

      Pages: 1-3

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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