2008 Fiscal Year Annual Research Report
中国宋代における別集の編纂に関する文学論的・社会文化論的研究
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17520230
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
浅見 洋二 Osaka University, 文学研究科, 准教授 (70184158)
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| Keywords | 中国文学 / 宋 / 別集 / 注釈 / 草稿 |
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| Research Abstract |
本年度は、これまでの研究を集成する形で、宋代を代表する文人蘇軾・黄庭堅の詩集の編纂と詩集に附された注釈についての研究を中心に行った。それによって、主に次のような点を明らかにした。
(1)宋代には、別集の編纂に対する意識の高まりに伴って別集にも注釈が附されるようになった。
(2)宋代における別集の注釈の最大の特徴の一つとして作者の親筆原稿もしくはそれに準ずるテクストが資料として参照・活用されるようになった。
(3)宋代の注釈者たちは、作者の親筆原稿もしくはそれに準ずるテクストを活用してテクストの校勘を行うとともに、定本の制定プロセスについて検討を行うようになった。
(4)宋代の注釈者たちの(3)に述べた営為からは、当時の新たな文学論的認識を認められると同時に、宋代における詩のテクストの制作・受容・伝承に関する社会文化的な状況を具体的に窺うことができる。
以上の研究については、既に論文として公刊した。中国宋代の文学に関する研究として、資料学的・文学論的に重要な知見を示すものとなっていよう。
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Research Products
(1 results)
