2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520258
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梶 茂樹 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (10134751)
|
Keywords | Uganda / Bantu / Tooro / Tone / Comaparative / Tone loss |
Research Abstract |
ウガンダ西部には、系統的に近いAnkole語、Kiga語、Tooro語、Nyoro語の4言語が話されるが、本年度はそのうちTooro語に集中して調査を行った。調査は主としてウガンダ西部のFort Potal市において、7月に現地フィールドワークに基づく調査を行なった。今年度は、特に語彙調査に焦点をあてた。結果、約500語の基本語彙とその派生語を記述した。 Tooro語は周辺のAnkole語、Kiga語とは異なり、声調の語彙的機能が消失しているのが特徴である。すなわち、Ankole語などでは、単語の様々な位置に高声調が来うるが、Tooro語では常に単語の終わりから2音節目に高声調が来る。この高声調は音韻的なものではない。というのも、その後に例えば付加形容詞がついて、休止の前という条件がはずれると現れないからである。すなわち、高声調は、正確には、休止の前2音節目に現れるのである。 Bantu系言語においては、つとにSwahili語においては声調が消滅していることが知られているが、Swahili語発祥の東アフリカ海岸地帯より1000キロメートルも内陸に入ったところで声調の消滅が生じていることはほとんど知られていなかったことである。来年度以降は、この声調消滅という点に焦点を当てて研究を行うことになる。
|
Research Products
(2 results)