身体部位語の連語関係記述を基にした「学習」和独辞典のための基礎的研究

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17520271
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 恒川 元行 九州大学, 大学院・言語文化研究院, 教授 (70197747)
• Keywords: 身体部位語 / 連語関係 / 和独辞典 / 学習辞典

Research Abstract

1.身体部位語データの収集整理
平成13年度〜16年度・科学研究費補助金・基盤研究(c)(2)「身体部位・身ぶりに関わるドイツ語連語関係記述のための基礎的研究」で構築した現代ドイツ語コーパスを利用し、「学習」和独辞典の土台となる身体部位語のコーパスデータを収集・整理した。対象となる身体部位語は総数で100語、変化形も含めた検索対象語形は約200あり、そのデータ量は膨大なものになる。このため、研究補助員を雇用しながら、地道にデータの収集および整理に努めた。
2.連語データの抽出
上記1と関連する本作業も、膨大なデータ量を対象とする。たとえば、Gesicht「顔」の検索データは単独でも4500例もある。本研究の中核部分をなす、このような検索データを元にした連語データの抽出は、コンピュータや研究補助員に任せることができないいわば手作業であり、相当程度の時間と忍耐を必要とする。このため、今年度後半はまず形容詞との連語関係に限定してデータ整理を進め、比較的短期間で一定の結果が得られるように配慮した。この成果は、18年度前半に論文として発表する予定である。
3.二言語学習辞典に関する先行研究に基づく考察
「学習」和独辞典作成の理論的枠組みを考察するため、和英辞典の研究を中心に、和独、和仏辞典に関する研究も含め、二言語学習辞典に関する先行研究の調査・収集を行った。また、ドイツ語データだけでなく、関連する日本語の身体部位語データを収集するため、利用可能な日本語コーパス、利用方法や技術的な問題点、実際の研究例などを調査した。