2007 Fiscal Year Annual Research Report
現代言語学理論における有標性:言語理論と言語獲得からのアプローチ
Project/Area Number |
17520282
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
村杉 恵子 Nanzan University, 外国語学部, 教授 (00239518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 泰明 南山大学, 人文学部, 教授 (40159447)
齋藤 衛 南山大学, 人文学部, 教授 (70186964)
鈴木 達也 南山大学, 外国語学部, 教授 (10206500)
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Keywords | 生成文法 / 文法獲得 / 有標 / 無標 / 過剰生成 / VP-shell / パラメター / 複合述語文 |
Research Abstract |
現代言語学において有標性はどのように捉えられるのかについて言語獲得と言語理論の両面から理論的実証的に考察した。特に言語獲得の中間段階に見られる過剰生成や誤用に焦点をあて、なぜ、そしてどのように幼児は母語獲得の過程で一様に「誤るのか」という問いを追求することによって、文法の無標性について考察した。 本研究は、Murasugi (1991)において提案された関係節を題材とした構造の無標性に関する研究を基礎に、日本語を母語とする幼児はどのような誤用をするのかを、自らが構築したデータベース、ならびにCHILDESを中心とした公のデータベースをもとに実証的事実からの検証をおこなった。特に本研究においては、複合述語文の獲得に焦点をあて、3年間の間に、自動詞、他動詞、使役文の獲得段階に見られる誤用を詳細に調査し、それらの誤用を統一的に説明することのできる理論的分析をVP-SHELL構造を用いて提案した。更に、この生成文法の枠組みでの提案が他の複合述語文にも適応可能かどうかにについての詳細な検討を重ね、本研究プロジェクト最終年度にはそれが可能文についても同様の分析ができうるとする仮説を提案した。 これらの実証的理論的研究から、無標のパラメター値が誤用として言語獲得の段階に現れる実際の現れ方について、過少生成、過剰生成の両面を理論的に説明し、その習得可能性についての研究をまとめ、最終年度に国際学会で発表した。
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Research Products
(27 results)
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[Presentation] The Acquisition of Aspects in Japanese2007
Author(s)
Chisato Fuji and Keiko Murasugi
Organizer
International Symposium of Cambridge-Connecticut-Hyderabad-Nanzan-Siena-Tsin Hua Consortium for Linguistics
Place of Presentation
National Tsing Hua University(Taiwan)
Year and Date
2007-12-17
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[Presentation] Three Ways to Get to the vP Edge2007
Author(s)
Mamoru Saito and Kensuke Takita
Organizer
International Symposium of Cambridge-Connecticut-Hyderabad-Nanzan-Siena-Tsin Hua Consortium for Linguistics
Place of Presentation
National Tsing Hua University(Taiwan)
Year and Date
2007-12-16
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