2006 Fiscal Year Annual Research Report
ハワイにおける先住民族言語再活性化運動の成果と今後の課題
Project/Area Number |
17520288
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
松原 好次 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40239067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 亨 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10281867)
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Keywords | ハワイ語 / 再活性化運動 / ナーヴァヒー校 / フラ道場 / マスコミの役割 / イマージョン教育 / 国際情報交換 / ハワイ州 |
Research Abstract |
1 松原(研究代表者)は、ハワイ大学ヒロ校およびマーノア校の教授やハワイ州教育局の教育行政担当者から、ハワイ語再活性化運動の進捗状況に関する情報を得た。更に、前年(平成17年)に引き続き、ハワイ語イマージョン・プログラム推進校の1つであるハワイ島のナーヴァヒー校を訪問して、同校の校長・教員からプログラム修了生に関する情報を入手した。また、同校の卒業生1期生・2期生・3期生のうち各1名に対して再度、面接調査を実施し、1期生6名、2期生12名、3期生12名全員について、現在の職業およびハワイ語の使用状況に関する最新の情報を入手することができた。その結果、プログラム修了生の就職先が多様化はしたものの未だ限定されている点、およびハワイ語による育児を始めた修了生が出てきていることから、「ハワイ語の再母語化」という兆しが見えてきた点を確認することができた。 2 塩谷(研究分担者)は、ハワイにおける先住民族言語再活性化運動のなかでフラ・ハーラウ(フラ道場)の果たす役割について、プーオハラ・ハワイ語イマージョンスクール教諭、及び元教諭で自らもフラ・ハーラウ生徒である5名から情報を得ることができた。フラ・ハーラウにおけるハワイ語の日常的使用が、再活性化運動の強い後押しであることを確認した。 3古川(研究協力者)は、昨年度に引き続き、ハワイ語再活性化運動に果たすマスコミの役割を調査した。平成18年4月、ハワイ大学ヒロ校のラリー・キムラ教授及び大学院生のキエレ・アカナ=クーチさんから聞き取り調査を行なった。また、ハワイ州の2大紙で起きているハワイ語やハワイアン音楽をめぐる論争を追った。今年度、ラジオで新しい動きを2つ確認した。Office of Hawaiian Affairs力噺しい情報番組を立ち上げたこと、及び、ほぼハワイ語だけで運営する番組にハワイ語学習者が出演するようになったことの2点である。
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Research Products
(2 results)