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2006 Fiscal Year Annual Research Report

『平家正節』の譜記による近世京都アクセントの研究

Research Project

Project/Area Number 17520308
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

上野 和昭  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10168643)

Keywords漢語アクセント / 言語国訛 / 漢字声調 / 平曲古譜本 / 複合名詞のアクセント / 平曲伝書 / アクセント変化 / 基本アクセント
Research Abstract

近世京都における漢語アクセントについて
(1)二字漢語の前部が去声字の場合(漢音は上声全濁字の場合も)、その漢語アクセントは低起式になり、逆に漢語アクセントが低起式ならば、その前部の漢字声調は去声である。
(2)二字3拍漢語におけるHHL>HLLの変化は前部2拍のものよりも、前部1拍のものに先行した可能性が高い。
(3)前部2拍入声字の二字3拍漢語において、近世に低起式アクセントであるものは、入声韻尾が独立する以前に「アクセントの体系変化」を経た可能性を示唆している。
(4)前部が数宇の漢語や並立語・対立語の漢語には、その前部成素のアクセントを生かすものがある。
同じく複合名詞のアクセントについて
(5)後部2拍の複合名詞(4拍・5拍)は『平家正節』<口説・白声>においてアクセント型を特定できるものが222語あり、そのうち4拍語は180語、5拍語は42語である。
(6)後部2拍の複合名詞(4拍語)の場合は、前部成素中にアクセントの下がり目のあるH1型の語が10%、境界部にあるH2型が35.6%、後部成素中にあるH3型が27.2%、高平のHO型が22.2%であり、低起式はあわせて5%である。
(7)後部2拍の複合名詞(5拍語)の場合はすべて高起式で、前部成素中が16.7%程度、境界が21.4%、後部成素中が31%、高平のHO型が同じく31%である。
(8)後部3拍の複合名詞(5拍)は、境界型のH2型の語が53.4%でもっとも多く、次いで後部型のH4型が34.5%である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2007 2006

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 近世漢語アクセントの諸相2007

    • Author(s)
      上野和昭
    • Journal Title

      日本語論叢(日本語論叢の会) 特別号

      Pages: 1-12

  • [Journal Article] 近世漢語アクセントの史的考察-漢字二字4拍の漢語について-2006

    • Author(s)
      上野和昭
    • Journal Title

      音声研究(日本声楽学会) 10;2

      Pages: 19-32

  • [Journal Article] 近世漢語アクセントの実態と史的位置づけ-2拍・3拍の漢語を対象として-2006

    • Author(s)
      上野和昭
    • Journal Title

      論集(アクセント史資料研究会) II

      Pages: 85-115

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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