2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520327
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
内田 聖二 Nara Women's University, 文学部, 教授 (00108416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 あき子 奈良女子大学, 文学部, 教授 (40252556)
松井 智子 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (20296792)
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Keywords | 関連性理論(relevance theory) / メタ表示(metarepresentation) / 表意(explicature) / 推意(implicature) / 心の理論(theory of mind) / コミュニケーション |
Research Abstract |
研究代表者内田と研究分担者の松井は他の3名と共に、関連性理論の最新の研究書であるRobyn Carston, Thoughts and Utterances: The Pragmatics of Explicit Communicationを翻訳し、2008年3月刊行した。総ページ数616ページという大部な書で、我が国における関連性理論の発展に貢献するものと思われる。特に、内田は訳者の代表として、企画の当初から日英語対照表、索引、最終校正に至るまで先導的な役割を果たした。 論文、内田(2007)はメタ表示現象が言語として具現される語彙項目として「くれる/もらう/あげる」をとりあげ、授与動詞として扱われていたこれらの動詞にメタ表示という新しい視点からの分析を試みたもので、本科研の直接的な成果のひとつである。また、論文、吉村(2007)、松井(2007a,b)は幅広い視点からメタ表示現象を踏まえてそれぞれのテーマを論じたものである。学会発表、吉村(2007a)は日本言語学会第135回大会公開シンポジウム『否定と言語理論』での講師としての発表で、語用論における否定を網羅的に扱うと同時に、メタ表示とのかかわりについて議論を深めたものである。 〓年3月1日にはKRG(関西relevanceグループ)との共催で研究発表会を開き、それを公開した。上記の内田、吉村のほか、須賀あゆみ(奈良女子大学)「属性認識を伴う指示の確立について」、西山佑司(明海大学)'Free Enrichment and 〓eneration" Problem'と、大学院生1名の発表を聞いた。また、同年3月21日、同じくKRGとの共催で研究発表会を開淳子(龍谷大学)'Mind-reading in Elderly People with Dementia'、笹本涼子(Manchester Metropolitan University)〓ce Based Approaches to Discourse and Japanese Language Studies-Limits of Classification-'と大学院生3名の発〓た。 そのほか、2006年から2007年にかけて、研究代表者、研究分担者はそれぞれ、英語学会、言語学会、英文学会、語用論学会、英語語法文法学会、日本語文法学会、など関係学会に積極的に参加し、研究課題に関する口頭発表に出席すると同時に、資料等の収集に努めた。また、内田は3月下旬にロンドン大学を訪れ、D. Wilso、 R. Carstonと面談し、3年間の本科研の成果を報告した。現在までの結論、方向性は間違っていないことが確認できた。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] 否定の語用論2008
Author(s)
吉村あき子
Organizer
KRG談話会
Place of Presentation
奈良女子大学
Year and Date
2008-03-01
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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