2005 Fiscal Year Annual Research Report
「多読の良さ」の再考とSlash Reading学習システムの構築
Project/Area Number |
17520383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
徳見 道夫 九州大学, 大学院・言語文化研究院, 教授 (90099755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 義之 九州大学, 情報基盤センター, 教授 (90207217)
冨浦 洋一 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (10217523)
田中 省作 立命館大学, 文学部, 助教授 (00325549)
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Keywords | 外国語教育 / スラッシュ・リーディング / 教材の良さ / リーダビリティ / 言語処理 |
Research Abstract |
本年度は,主に次の点に焦点を当てて研究を推進した. (1)スラッシュ・リーディング教材に関する検討と基礎調査 スラッシュ・リーディング(Slash Reading)学習では,学習者がある程度の量をこなすことが重要である.そこで,従来の多読(pleasure reading)学習で議論されてきた教材の要件を倣い,スラッシュ・リーディング学習において教材のどういった要因に着目すべきであるのか議論を重ねた.この議論にはスラッシュ・リーディングで克服すべき事柄を明確する必要があった.最初に着手すべき事項として,日本人英語学習者が素早いリーディングで障害となる事柄(構造的相違など)を収集するために,予備的な心理実験を行い,3名の被験者のリーディング活動に関する基礎データを得,分析を進めている. (2)日本人向けのリーダビリティ推定式の再構築 教材のリーダビリティもスラッシュ・リーディング学習の成否に大きく関わるものと考えられる.現在普及しているリーダビリティは母語話者のリーディングを前提としたもので,必ずしも日本人英語学習者向けの教材に利用するには適切であるとは限らない.そこで,日本人の英語学習過程を考慮し,近年の言語処理技術を活用した日本人英語学習者向けのより正確なリーダビリティ推定式のためのモデル構築を進めている. (3)Webからの教材収集のための要素技術の開発 Web上の文書を学習者が教材とするためには,文書の書かれた言語の自動推定や,また文書の適切性(教材として相応しいきちんとした文書であること)に関する指標が必要となる.これらを実現するための要素技術を開発した.
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