2006 Fiscal Year Annual Research Report
「多読の良さ」の再考とSlash Reading学習システムの構築
Project/Area Number |
17520383
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
徳見 道夫 九州大学, 大学院言語文化研究院, 教授 (90099755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 義之 九州大学, 情報基盤センター, 教授 (90207217)
冨浦 洋一 九州大学, システム情報科学研究院, 助教授 (10217523)
田中 省作 立命館大学, 文学部, 助教授 (00325549)
木村 恵 獨協大学, 外国語学部, 専任講師 (60409555)
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Keywords | 外国語教育 / スラッシュ・リーディング / リーダビリティ / 言語処理 |
Research Abstract |
本年度は,主に次のような検討と実績を挙げた. 1.スラッシュ・リーディング教材作成支援システムの構築 実用に耐えうるスラッシュ・リーディング教材作成支援システムを構築し,Web上に公開した.このようにWeb経由で自由にスラッシュ・リーディングの教材を作成できるシステムは調べた限りではない.我々の研究は,まだ実際の現場でスラッシュ・リーディング教材の本格的な利用には至っていないが,同様にスラッシュ・リーディング(フレーズ・リーディング)を実践しているグループとの共同研究に発展しており,その点を補完する意味でも,教育現場に成果が還元される有意義な連携となることが期待される. 作成したシステムのURL http://www.cl.ritsumei.ac.jp/CALL/SR/ 2.教材フィルタとしての日本人向けのリーダビリティ推定式の再構築 中高の教科書コーパスを活用し,Dale-Challの研究におけるDaleリスト(親密語リスト)の整備を行い,簡単な予備実験を行った.また,その際,従来研究が仮定する「リーダビリティ-学年の線形性」を外すため,リーダビリティ指標を細分化するなどした.評価データの整備が当初予定していた通りには進まず,年度末にデータの収集が終了した.これらの成果はまだ上記のシステムには実装しておらず,来年度,この評価データを利用したリーダビリティ式の検証とともに,システムへの実装を進める. 3.Webからの教材収集のための要素技術の開発 Web上から半自動的に教材の素材を収集するために,高速な言語識別手法の開発を行った.また,その過程で言語識別手法を応用した高品質な英文書とそうでない文書の判別技術の高度化を行った.これらは教材となる英文書を収集するための重要な役割を果たすものである.
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