2005 Fiscal Year Annual Research Report
アカデミックコミュニケーション能力の養成を目指す海外短期英語研修プログラムの構築
Project/Area Number |
17520387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
吉村 紀子 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (90129891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 修一 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (80137067)
寺尾 康 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (70197789)
澤崎 宏一 静岡県立大学, 国際関係学部, 講師 (20363898)
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Keywords | 夏季短期語学研修 / English Table / プレゼンテーション / リーディング / プロジェクト / アカデミックコミュニケーション / オンデマンド / 注文英語研修 |
Research Abstract |
平成17年度は、ニューカスル大学(イギリス)に11名、オハイオ州立大学(アメリカ)に13名、それぞれ、夏期語学研修に参加した。出発する前に3回オリエンテーションを開催し、指導をおこなった。オハイオ州立大学での研修では、テキストを使用せず、ディスカッションとプレゼンテーション中心の授業であるため、"English Table"を週1〜2回開くことにした。参加者は、出発前に簡単な英語テストを受け、事前記述調査に協力した。 今年度の研究実績として、次の2つの分析結果を挙げたい。第一の分析は、オハイオ州立大学での"注文英語研修"に参加した13名の学生に対し研修前後に実施した記述調査のものである。研修前に、英語の4技能の中で「何に自信があるのか」、「何を研修で学びたいのか」等の調査では、リスニングに一番自信があり、リーディングに一番自信がなく、スピーキングを向上させたい、という答であった。ところが、研修後の質問「何を一番達成できたか」に対し、多くの参加者がリーディングであったと答えた。この結果は、研修期間中、ディスカッションの教材として新聞記事・インターネットからのデータ・プロジェクト用の資料を読まなければならなかったためであると考えられる。第二の分析は、研修の前後に受けたミシガンテストの結果についてである。文法、単語力、リーディング、リスニングについては有意な差がなかったのに対し、作文力については、研修前後を比べてみると、多くの参加者が一段階上のレベルに伸びていた。この結果から、ディスカッションやプレゼンテーションに焦点を絞った研修は論理的なアカデミックコミュニケーション能力の向上に役立つことがわかった。 なお、詳細は、報告書「オンデマンド海外英語研修の試み」(吉村紀子・澤崎宏一・寺尾康・中山峰治著、『国際関係・比較文化研究』4巻2号、2006年、293頁-308頁)にまとめた。
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Research Products
(6 results)