2006 Fiscal Year Annual Research Report
初等英語教育におけるALT、JTEおよびHRTの特性を生かした教育方法の研究
Project/Area Number |
17520400
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Research Institution | Tsuda College |
Principal Investigator |
田近 裕子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (80188268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 さと子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (50228574)
高橋 裕子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (70226900)
吉田 真理子 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (10230765)
川上 典子 鹿児島純心女子大学, 国際人間学部, 助教授
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Keywords | 初等英語教育 / ALTの活用 / JTEとHRTの役割 / ティーム・ティーチング / 教授法研究 |
Research Abstract |
1.教授法とALT、JTE、HRTについて 初等教育段階での英語教授法としては、言語に偏りすぎず、学習者の興味・関心を重視した内容のものを英語で行うと子どもは深くある言語に関われるようで。これは、いわゆる内容重視の英語教育であるが、低中学年は、現在広く行われている歌・チャンツ・ゲームを中心に音声指導を徹底することが適切と言えるような反応を示した。しかし、高学年では英語学習においても知的刺激がなければ子どもは関心を示さないことが明らかになった。内容重視の教授法は、子どもにとって知性に訴える点が魅力のようである。 この教授法は授業者の英語力と内容に関する洞察を要求するものである。したがって、ALTやJTEによる場合は英語に関しては問題があまりない。あるとすれば、内容重視の教授法では授業者によるインプットが多くなり、いわゆるティーチャートークが増え子どもの興味が薄くなる問題がある。インプットを確実にインテイクにするためには、授業者に関する洞察と学習者の関心やレベルの把握が鍵となる。この点では、HRTは他の授業者よりも優れた効果を挙げる可能性がある。一方、HRTの場合は、高学年の内容重視の授業に必要とされる英語のリソースが充分でなく、言語習得の土壌つくりにはまだまだ工夫が必要となる場合が多い。これらの点を今後どう解決するかに取り組んでいく必要がある。 2.教員研修について ALTとJTEとHRTの3者では、英語についても学習内容についても基本的取り組みに大きな違いがあることが次第に明らかになってきた。したがって、できるだけ3者が同じ研修の場に参加し、それぞれの違いに気づき、相互に相手から学ぶ姿勢をとるようプログラムを組んでいく配慮が今後ますます必要とされる。
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