2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17520495
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山 哲 京都大学, 文学研究科, 教授 (80215425)
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Keywords | 西洋史 / 近世 / 議会 / ポーランド / 政治文化 / 貴族 / 共和政 / シュラフタ |
Research Abstract |
本年度は、前年度に引き続き、近世ポーランド議会史と政治文化史に関連する研究状況の把握と整理、および史料の調査・収集を主たる課題として研究をおこなった。関連する文献を閲覧するために、2度にわたりポーランドの国立図書館(ワルシャワ)で資料調査をおこなった(2007年9月28日〜29日、および12月18日〜22日)。また、ポーランド科学アカデミー歴史学研究所のエドヴァルト・オパリンスキ教授より、近世ポーランド政治文化史の研究状況についてレクチャーを受けた(2007年12月19日)。過去2年度にわたる研究の経過をふまえて、とくにシュラフタ層の政治文化に関連する諸問題に焦点をあてながら、研究成果の一部を以下の論文として発表した。(1)「シュラフタ文化論序説--近世ポーランド貴族の世界」『歴史と地理』601号(2007年2月)、1-14頁。本論文では、近世ポーランド貴族の社会的結合と政治文化の特質をめぐる近年の研究動向を整理・紹介した。(2)"The Polish-Lithuanian Commonwealth as a political space : its unity and complexity",in : Hayashi Tadayuki and Fukuda Hiroshi (eds.),Regions in Central and Eastern Europe : Past and Present, Slavic Reserach Center, Hokkaido University, Sapporo 2007,pp.137-153.本論文では、近世のポーランド・リトアニア共和国を政治空間として捉え、その内部に含まれる多様な社会集団を概観したうえで、この空間を統合する貴族層の政治理念と国制観について考察した。
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Research Products
(5 results)