2007 Fiscal Year Annual Research Report
過疎地域の資源発掘とエコ・ミュージアム構想による内発的地域振興策
Project/Area Number |
17520542
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Research Institution | Akita International University |
Principal Investigator |
熊谷 嘉隆 Akita International University, 国際教養大学・国際教養学部, 教授 (00381335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前中 ひろみ 国際教養大学, 国際教養学部, 准教授 (80381333)
嶋崎 善章 関西国際大学, 教育学部, 准教授 (40454772)
三橋 俊雄 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (60239291)
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Keywords | エコミュージアム / 内発的地域活性 / 過疎地域 |
Research Abstract |
平成19年度の主要作業は旧阿仁町住民への聞き取り調査と阿仁公民館倉庫に放置されている各種道具のデータベース化作業である。聞き取り調査では地域に継承される山菜の保存・調理方法や森林資源の伝統的利活用についての知見を記録した。山菜の保存・調理に関しては伝統食だけではなく、地域の婦人会メンバーが新たなレシピの開発にも積極的に取り組んでおり、それらを毎年開催する「食の祭典in阿仁」に出品している。伝統食が20代やそれより若い世代の口にあまり好まれなくなっていることを背景に山菜を使ったお菓子やスイーツといった従来見られない食資源が確認された。 道具のデータベース化作業では阿仁公民館にある農耕機具、鉱山業務で使用された工具やランプ、各種藁細工、林業で使用された道具、家庭で使用された味噌造り用の壼や、囲炉裏の上で魚を燻す為に使用された弁慶等を地元住民の説明を受けながらデータベース化した。調査した道具の中には名称や使用目的が不明なものもあったが、それらは既存の文献資料を参照しながら調査した。これら道具の変遷を調査することにより当該地区の生活様式の変化が如実に浮き彫りにされた。 また今年度の資源発掘調査結果と平成17、18年度の調査結果を統合的に整理・分析しつつ、それらを1冊の報告書としてまとめ、地元自治体及び住民に配布した。また、本研究成果を基に地元自治体と今後のエコ・ミュージアムの構築について協議した。本研究は19年度を持って終了するが、来年度以降も秋田県と連携しつつ都市農村交流促進プロジェクトという枠組みの中で内発的地域振興を推進する予定である。
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Research Products
(1 results)