2005 Fiscal Year Annual Research Report
フランチャイズ方式による国際立地展開の研究:技術と契約の地理的移転
Project/Area Number |
17520547
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
川端 基夫 龍谷大学, 経営学部, 教授 (60234118)
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Keywords | フランチャイズ / コンビニ / 外食産業 / 国際化 / アジア |
Research Abstract |
本研究の1年目は、実態把握、基本的問題点の洗い出し、研究視角の再整理に重点が置かれた。実態把握については、東南アジアと東アジアの複数国でのコンビニ企業と外食企業の調査を行った。その結果、日本と海外企業(合弁企業)との間のエリア・フランチャイズ契約は拡大基調にあるが、海外市場におけるフランチャイズでの店舗展開は、あまり進んでいないことが判明した。 その要因としては、(1)小売業自体に対する捉え方の違い、(2)ロイヤリティを初めとする契約内容の理解を巡る問題、の2つに集約できる。(1)については、その国における職業観や事業観の特性により、コンビニや外食店の加盟店に成ろうとする人が少ないことである(韓国など)。基本的に、投資の一環、資金運用の一環として捉える国が多く見られる。そのため、金利動向や経済動向にフランチャイズ事業が左右される傾向もみられた。(2)については、そもそもロイヤリティーを支払う意味が理解されないこと、本部の指導に従う必要性が理解されないことがある。これは、むしろ本部にとって重要な課題となっており、フランチャイズ展開をあえて進めない企業も少なくなかった。当該チェーンが有するコンセプトが共有できない、チェーンの品質が担保できないというのである。しかし、一方で直営店での展開には店長育成が必須となるが、(1)の問題から転職率が高く店長が育ちにくい国(タイや台湾など)も多くみられた。また、近年では(2)の問題から、本部と加盟店との間での訴訟問題も多数発生しており、各国で法的な規制が進みつつあることも判明した。 以上のことを踏まえ、2年目はより的を絞り込んだ研究を進めたい。具体的には、(1)フランチャイズでの展開に成功している事例の研究、(2)フランチャイズ契約内容の国別の比較分析とその背景・要因の整理である。なお、1年目の成果は2006年4月22日の経済地理学会例会にて報告予定である。
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