2005 Fiscal Year Annual Research Report
韓国家族の歴史人類学的研究-奴婢階層の家族を中心に-
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17520552
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
嶋 陸奥彦 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30115406)
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| Keywords | 文化人類学 / 韓国 / 家族 / 朝鮮時代 / 奴婢 |
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| Research Abstract |
本研究の目的は、韓国の家族構造の歴史的変化を追求する一連の研究の一環として、社会階層による家族構成の違いという視点から、特に奴婢階層の人々の家族のあり方を分析することである。
朝鮮時代の戸籍には、戸主の家族の他に、戸主の所有する奴婢も数多く含まれている。奴婢の間に親子・夫婦関係を復元できるようなケースが少なくない。本研究では、18世紀前半(1720-1762年)の大丘地域の戸籍資料のうちから、特に多数の奴婢を所有していた丹陽禹氏という一族の戸籍をデータベース化し、以下の作業を行う。
1.これまでの研究において既にデータベース化してある1720年と1729年の戸籍に基づいて、丹陽禹氏一族の戸の内部に包摂された奴婢(率居奴婢と呼ばれる)の間の家族関係を復元する。
2.以下、1729年、1738年、1744年、1753年、1762年の順に同様の作業を行いつつ、相続等によって所有者一族の間で奴婢が再配分されてゆく過程を追跡することを通して、奴婢の家族の展開過程を復元する。
以上により、主家の家内で生活していた奴婢の家族の実体を明らかにする。
上記の目標に即して、今年度は次の作業を行った。
1.1720年と1729年の奴婢家族の系譜を再構成し、両年間の移動を検討した。
2.1738年と1744年の戸籍のデータベースを構築した。
戸籍資料のデータベース化に際しては、一旦原文のまま全文入力(誤字や記入ミスを含めて)することの重要性を指摘しておく。記入様式自体のなかに資料の性格を理解するための重要な手がかりが含まれているからである。
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