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2007 Fiscal Year Annual Research Report

民事裁判における弁護士費用敗訴者負担原則と権利保護保険の基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 17530069
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

我妻 学  Tokyo Metropolitan University, 都市教養学部法学系, 教授 (30211668)

Keywords民事法学 / 弁護士費用 / 権利保護保険 / 民事裁判 / 法律扶助
Research Abstract

弁護士費用を誰が負担すべきかについて、わが国では訴訟の勝敗とは関係なく、原則として当事者が各自で負担する。ただし、不法行為類型に関しては、敗訴者が裁判費用だけではなく、弁護士費用に関しても一定割合で負担することを認めている。そこで、交通事故類型の判例を題材として、実際に弁護士費用の負担について裁判所が敗訴者に命じているか、その具体的な金額に関して交通事故民事裁判判例集37巻4号(平成16年7月・8月)〜同39巻3号(平成18年5月・6月を下に分析した。裁判所の認定した損害賠償額のおよそ1割について、弁護士費用の支払いを敗訴者に認めているが、当事者(弁護士も含む)の訴訟活動を加味して判断している場合もある。さらに交通事故紛争類型に関して、裁判による解決と裁判外の紛争処理手続の役割分担に関してもあわせて考察した。
司法制度改革による法曹養成制度の仕組みが劇的に変わり、2004年度に新たに法科大学院が全国に設立され、2006年には第1回め新司法試験が行われている。2004年には、弁護士人口が2万人を初めて突破し、2007年には2万3,000人になっている。このように弁護士人口が飛躍的に増加する中で、弁護士と依頼人の関係も大きく変わろうとしている。したがって、今回の弁護士費用の敗訴者負担原則と権利保護保険に関しても、今後も継続して、理論的な研究を進めてゆきたい。
比較法の考察対象として、イギリスを主として研究してきたが、2007年法的サービス法によって、イギリス、さらにはEU諸国においても弁護士の活動形態も大きく変わろうとしている。弁護士活動のさらなる規制緩和と弁護士費用の負担、権利保護保険によるリスクの回避などについて多角的に継続して研究してゆく所存である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2008 2007

All Journal Article (3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 将来の給付の訴えを提起することのできる請求権としての適格を有しないものとされた事例2008

    • Author(s)
      我妻 学
    • Journal Title

      法律のひろば 61巻4号

      Pages: 66,76

  • [Journal Article] イギリス(イングランド・ウエールズ)における法曹制度改革の試み2007

    • Author(s)
      我妻 学
    • Journal Title

      法の支配 146号

      Pages: 60,74

  • [Journal Article] 反訴請求債権を自働債権とし本訴請求債権を受働債権とする相殺の抗弁の可否2007

    • Author(s)
      我妻 学
    • Journal Title

      金融商事判例 1263号

      Pages: 14,19

  • [Presentation] シンポ「法テラスの挑戦-1年間の実践の検証」(パネリスト)2007

    • Author(s)
      我妻学(パネリスト)
    • Organizer
      司法アクセス学会
    • Place of Presentation
      弁護士会館クレオ
    • Year and Date
      2007-12-08

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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