2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17530071
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金山 直樹 Keio University, 法務研究科, 教授 (90211169)
|
Keywords | 契約 / 給付 / フランス民法 / 法源 / 時効 / ケベック民法 |
Research Abstract |
給付と契約の両視点からの研究を進める上で,今年度も,従来から続けているフランスの債務法の改正に関する最新動向をフォローするとともに,新たに,ケベックの最新の状況にも目を向けることとした((1)業績)。ケベックでは1994年から新たな民法典が施行されているが,コモンローとの接点にある法として,そのあり方が非常に注目される。今回,11月には現地に赴いて,改正担当者・裁判官・大学関係者にヒアリングを行なうことができ,民法が基本的に大陸法の伝統を維持していることを確認するとともに;とくに給付,そしてそれとの関係で時効に関して多くの知見を得ることができた。 さらに,3月にはパリにおいて日本法講義を行う機会を得たが,その折りに,フランスの債務法改正一般(含,時効)に関するヒアリングを同様に行なうことができた。さらには,この機会にドイツにまで足を伸ばして,ハンブルクとベルリンにおいて,同様のヒアリングを行なうことができた。現地で生の声を聞くことによって得られた知見は計り知れない。 法源論は,契約の解釈においても避けて通ることができないが,これに関しては,以前の学会での報告が活字化された((1))。さらに,給付との関係で問題になる時効に関して,私見をめぐる鼎談が行なわれ,非常に貴重なレビューの機会になったことを付言しておく((3))。 なお,日仏の多くの法の比較を極めて実証的に行なった成果として,フランス語の図書を共著の形で出版した((4))。
|
Research Products
(4 results)