2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17530074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
岸田 雅雄 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (10030644)
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Keywords | 民法、商法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ファイナンス理論を「法と経済学」の見地から総合的に研究することである。その特色は学際的かつ実証的研究であることである。この目的に沿って本年度においては次の2つの側面からの研究を行った。 第一は、学際的研究として、ファイナンスに関する経済学のみならず、その隣接分野の研究を行うことである。具体的にはファイナンスに関する経済学、法学、会計学に関する多方面の文献を収集した。すなわち経済学、数学、金融論、証券分析論の研究書、及び会社法、証券取引法、税法、銀行法等の一次資料たる法文集、解説書、体系書、さらに会計学の一次資料、文献等を可能な限り多く収集した。これにはもちろん外国語文献も含まれている。 第二は実証的研究として、次のようにファイナンスに関する実態調査を行った。すなわちファイナンス理論に関する「法と経済学」の実証的研究として、法律と経済、会計に関するファイナンス理論の実際の運用、実態についての聞き取り調査を行った。具体的にはわが国において実際にファイナンスの仕事に携わっている東京証券取引所の関係者、証券業協会の関係者、弁護士、公認会計士、税理士等と面談を行い多くの情報を収集した。 本年度は最初の年であるので、このように専ら基礎的な情報収集に徹し、特に重点的に一次的資料の収集のほか、面談による実務上の問題点の把握を行い、さらにそのほかの公表された二次的文献の収集を行ったのが主たる研究実績である。これらの資料を元に、論文を公表しているが、現在はまた基礎的研究に留まっており、本格的な資料の分析、提言の公表は来期以降となる予定である。
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