2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17530077
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
田山 輝明 Waseda University, 大学法務研究科, 教授 (30063762)
|
Keywords | 民事法学 / 区分所有法制 / ドイツ |
Research Abstract |
建物区分所有法制の国際比較を目的とする本研究計画の最終年度である2007年度においては、これまで主たる研究対象としてきた、ドイツの区分所有法制をめぐる近時の動向について、その法理論面からの総括を行った。 特に、ドイツ住居所有権法は2007年7月1日に、その改正法が施行され、この改正は1951年に住居所有権法が制定されて以来最も大きな変化をもたらしている。この法改正が実現した背景には、特に、2000年以降にドイツ連邦通常裁判所が示してきたいくつかの重大な判断と、従来の法制度の見直しに対する実務の切実な要請があった。しかし、このような事情についてわが国におけるその紹介は限られたものであった。そこで、本年度は、住居所有権法を研究している本学の博士課程学生をドイツに派遣し、学界における最新の議論の状況について調査を行った。これは、ドイツでの文献調査、および住居所有権法学会への参加による最新の議論の動向の把握とドイツ人研究者との意見交換を目的とするものであり、これらについて一定の成果を得られたと考えている。 本年度の調査の成果として、2007年改正の概要については、これを(財)土地総合研究所の季刊誌である「土地総合研究」(2008年1月)において公表している。また、新たに施行された改正法の条文の翻訳を行い、これも早稲田大学法学会の学会誌である「早稲田法学」(2008年5月)に掲載される予定である。 なお、本研究計画は本年度で一旦終了するものの、残された研究課題は多い。現在はこれらの基礎研究に基づいて、文献資料等の分析・検討を進めており、その成果も引き続き公表していく予定である。
|
Research Products
(2 results)