2005 Fiscal Year Annual Research Report
高齢富裕層による新たな資産運用手法と金融サービス諸法
Project/Area Number |
17530079
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
川島 いづみ 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (50177672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 政明 横浜国立大学, 国際社会科学研究科, 教授 (20183014)
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Keywords | 高齢富裕層 / 新たな資産運用手法 / リバース・モーゲージ |
Research Abstract |
平成17年度においては、まず、富裕層向け金融商品の勧誘規制について、改正動向が注目されるイギリス法(金融サービス市場法)の状況を把握するとともに、イギリスにおける高齢富裕層向け資産運用商品の開発実態と課税上の優遇措置等を調査することとした。事前調査として、国内で入手できる資料の収集等を行った上で、夏期休暇を利用して現地での調査を実施した。 まず、ケンブリッジ大学において、不動産経済研究所(Department of Land Economy)の研究者から、伝統的なものではない資産運用手法や、オフショアREITの実態、UK-REITの立法作業状況等について、聴き取り調査を実施し、同研究所およびケンブリッジ大学図書館で資料を収集した。引き続きロンドンに移動して、ロンドン大学高等法学研究所での資料収集や専門書籍の購入を行い、併行して、英国財務省の担当官から、投資商品に関する勧誘規制等の状況について、また、保険実務家および金融実務家から、イギリスにおける高齢富裕層向け投資商品の開発状況について、聴き取り調査を実施した。イギリスの勧誘規制については、プロ・アマという二分法の規制ではなくなっている点が、とりわけ注目された。リバース・モーゲージ(エクイティーリリース)の成長、投資優遇税制などについても、有益な調査および資料収集を行うことができた。 帰国後は、調査によって入手した資料等の整理・分析を進めている。また、イギリスでの調査結果を踏まえて、本年3月下旬または4月に、実務家と共同して研究報告会を開催すべく準備を進めている。
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