2006 Fiscal Year Annual Research Report
21世紀型消費者法システムにおける規格と法の関係についての比較法政策的研究
Project/Area Number |
17530086
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
タン ミッシェル 帝塚山大学, 法政策学部, 教授 (60299146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 恒雄 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (20127715)
丸山 千賀子 弘前大学, 教育学部, 助教授 (20324965)
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Keywords | 消費者保護 / 消費者政策 / 規格 / 標準化 / ISO |
Research Abstract |
本研究は、目本・オーストラリア・ヨーロッパを対象に、現在の消費者政策の中に、自主規制の手法とし注目されている規格(国内外)、特に消費者関連のものの特徴および運用の現状、内外の消費者法システムにおける規格と消費者法の接点および課題を研究するものである。 以下の研究実績を報告する。 (タン) 国際規格関連:5月に科研費を使って、ISO/COPOLCO総会(クアラルンプールで開催)に出席し、中古品、製品リコール・製品安全、コンプライアンス、電子商取引の標準化(=規格を作ること)についての最新情報を収集した。また、イギリスの規格団体(BSI)およびCI(Consumers International)の代表と会って、7月に予定していたヒヤリングの詳細を打ち合わせた。7月にパリとロンドンへ出張した。まず、パリでは消費者行政、消費者団体、およびOECDの担当者へヒヤリングをし、次にロンドンでは規格団体、国際消費者機構(CI)および消費者相談に携わる担当者へヒヤリングを実施した。この調査で、ヨーロッパの規格に対する考え方、法制度の仕組み、消費者保護の実務について理解を深めることができた。 国内規格関連:規格の啓発に取り組んでいるNPO法人のセミナーに出席し、国内規格の策定状況、策定のプロセス、消費者代表の規格への参画の促進などについての研究、また規格に携わっている様々な方と意見交換を行った。 研究業績の発表:「帝塚山法学」に一部の業績を公表している。また、同NPO法人NCOSのセミナーで、オーストラリアおよびヨーロッパの現状について、一部の研究成果を報告した。さらに、(財)日本規格協会・経済産業省主催の消費者代表研修において「標準化活動への消費者参加-規格を通じて消費者利益の増進を」のテーマで、この研究の業績の一部を公表している。 (丸山) 本年度は、マレーシアのクアラルンプールで開催された第28回ISO/COPOLCO総会、ワークショップ、WGに参加して、情報収集を行った。COPOLCO総会では、中古品、製品リコール・製品安全、コンプライアンス、電子商取引、フェアトレードなどに関する議論がなされた。これらの議論については、今後、新規作業項目提案の動向を参考にしながら、本研究課題の参考資料として活用する。
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Research Products
(3 results)