2007 Fiscal Year Annual Research Report
21世紀型消費者法システムにおける規格と法の関係についての比較法政策的研究
Project/Area Number |
17530086
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
タン ミッシェル Tezukayama University, 法政策学部, 教授 (60299146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 恒雄 一橋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20127715)
丸山 千賀子 弘前大学, 教育学部, 准教授 (20324965)
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Keywords | 消費者政策 / 消費者法 / 規格 / 標準化 |
Research Abstract |
本研究は、日本・オーストラリア・ヨーロッパを対象に、現在の消費者政策の中に、自主規制の手法とし注目されている規格(国内外)、特に消費者関連のものの特徴および運用の現状、内外の消費者法システムにおける規格と消費者法の接点および課題を研究するものである。以下の研究実績を報告する。 これまでの海外調査(豪州、EU)の結果、およびISO/COPOLCOの今後の活動方針、その他の内外の文献を分析したところ、消費者の利益を保護するために、規格は重要な役割を果たしてきたことが明らかにした。また調査の対象であったEU、イギリス、オーストラリア、それから文献による調査の対象であったカナダ、米国では規格がなんらかの形で法令へとリンクされています。日本においても、法令(あるいは条例)とリンクしている分野はあることは分かったが、法令における規格の位置づけははっきりしないか、目安となっているにすぎない場合がほとんどである。 一方、研究の期間中に、製品安全の一環である子どもの安全がマスコミなどにより大きく取り上げられた。特に、公園および玩具、ママチャリの安全が注目された。海外では、既に公園および玩具についての規格があって、一定の役割を果たしているのに対して、日本では、消費者としての子どものための規格は不十分である。また、海外と比較したら、子どもの安全というテーマは、消費者政策における位置づけは低い。これは、海外と際立った実態である。 そこで、国内の現状をより調べ、提案をするために、規格の啓発などの活動をしているNPO法人NCOSと連携しながら、子どもの安全についての母親(東京在住)の意識調査を実施した。筆者は、日本に住む外国人の母親へ同じ内容の調査を実施した。その結果は、これからの研究の展開を示した重要なものであり、NCOSと共同で現在まとめている報告書に反映される予定である。
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Research Products
(2 results)