2006 Fiscal Year Annual Research Report
第一次世界大戦への参戦問題を契機とするアメリカの改革派知識人の分裂とその意義
Project/Area Number |
17530113
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
苅田 真司 国学院大学, 法学部, 助教授 (30251458)
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Keywords | アメリカ / 社会科学 / プラグマティズム / 知識人 |
Research Abstract |
今年度の科学研究費補助金による研究では、前年度に作成した戦間期社会科学の大まかな見取り図を元に、いくつかの事例を取り上げて分析を行った。第1に、第一次世界大戦をめぐるジョン・デューイとランドルフ・ボーンとの対立であり、この師弟の対立を単なる戦争をめぐる思想的対立としてだけでなく、プラグマティズムという方法論についての根本的な解釈の相違という次元からとらえ直すことを試みた。第2に、1930年代の社会科学論を分析するにあたって重要な位置を占めるハーバード社会科学の形成過程を分析するために、いくつかの予備的作業を行った。特に方法としてのプラグマティズムの継承過程とその現代社会理論への典型過程を中心に研究を行った。第3に、1930年代の数量的方法論の革新が、政治学に与えた影響についての分析を行った。これも先行研究が少ないため、基礎的な研究にとどまらざるを得なかったが、この分野の研究の進展はアメリカ社会科学の発展過程の解明に大きな意味を持つことを示唆する成果がいくつか得られた。これらの成果に関しては、2007年度前半に、単著論文の形でまとめて逐次公開するとともに、2007年度日本政治学会での報告等によって公表する予定である。
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Research Products
(1 results)