2005 Fiscal Year Annual Research Report
海をめぐる地域的人間安全保障協力-北欧・バルト海とアジア太平洋の事例を通じて
Project/Area Number |
17530127
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小柏 葉子 広島大学, 平和科学研究センター, 助教授 (30224091)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 慶子 北九州市立大学, 法学部, 助教授 (90197575)
河原 祐馬 岡山大学, 法学部, 教授 (50234109)
黒神 直純 岡山大学, 法学部, 教授 (80294396)
|
Keywords | 国際関係 / 地域協力 / 人間安全保障 / 比較地域研究 / 多国籍※ |
Research Abstract |
本年度は、軍事的な安全保障とは異なる漁業資源管理や海洋環境保護といった海をめぐる地域的な「人間の安全保障」に関する協力について、国家のみならず地方自治体やマイノリティ、NGO、市民グループなどさまざまなアクターが重層的に関わっている北欧・バルト海地域の事例を分析するとともに、南太平洋、ASEAN海域を中心としたアジア太平洋の事例との比較、検討を自的として、以下のように研究を実施した。 1 文献を用いた地域的な人間安全保障協力に関する理論研究 2 南太平洋、ASEAN海域、バルト海、バレンツ海の各事例における海をめぐる地域的な人間安全保障協力に関する資料の収集、整理および分析 3 海をめぐる地域的な人間安全保障協力に関する現地での資料収集、および実態調査 (1)ASEAN海域-シンガポールにおいて女性NGOを中心とした関係NGO、政府省庁での資料収集、およびインタビュー調査 (2)バルト海-エストニア、ラトヴィア、フィンランドにおいて国立図書館等における文献調査、環境NGOを中心とした関係NGO、政府関係諸機関での資料収集、およびインタビュー調査 上記本年度の研究実績をふまえ最終年度となる来年度は、北欧・バルト海地域の事例とアジア太平洋の事例とを精査した上で両者の比較、分析を行い、前者がどこまで後者に応用可能か、また前者とは異なる後者独自の協力のあり方としてどのようなものが考えられるかを検討し、海をめぐる地域的な人間安全保障協力のモデルの構築に向けてさらに考察を進めていくことを計画している。
|
Research Products
(4 results)