2006 Fiscal Year Annual Research Report
EUの欧州憲法条約と国民投票-外交の民主的統制の視点から-
Project/Area Number |
17530131
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
吉武 信彦 高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (80240266)
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Keywords | 政治学 / EU / 欧州憲法条約 / 国民投票 |
Research Abstract |
平成18年度は、課題である欧州憲法条約批准をめぐる国民投票に関して現地調査1回を行ない、順調に研究を継続した。研究内容を中間報告として研究会報告2回、論文2本にまとめた。また、博士号(法学)を取得した。 1 9月、フィンランド、スウェーデン、デンマークに出張し、欧州憲法条約の批准作業を凍結したままの3カ国の現状を現地で視察し、資料収集、面接調査を行なった。なお、フィンランドは12月に同条約を国会にて批准した。 2 11月、これまでの現地調査を基礎として、「欧州統合の中の北欧諸国」という論文を執筆し、デンマーク、フィンランド、スウェーデンを中心に北欧諸国のEU政策の歴史、現状を考察した。これは、論文集『慶應義塾大学21COE-CCC国際シンポジウム「多文化多世代交差世界の政治社会秩序形成-多文化世界における市民意識の動態-」』(慶應義塾大学、2007年)に収録された。 3 同じく11月、前記論文「欧州統合の中の北欧諸国」の一部、特に現状分析の部分を修正したうえで、慶應義塾大学21COE-CCC国際シンポジウム「多文化多世代交差世界の政治社会秩序形成-多文化世界における市民意識の動態-」・トランスナショナル地域統合研究セッション「世界の中のEU」(於:慶應義塾大学)にて報告した。 4 同じく11月慶應義塾大学大学院法学研究科にて、『国民投票と欧州統合-デンマーク・EU関係史-』という学位請求論文で、博士号(法学、第4079号)を取得した。 5 平成19年2月、欧州憲法条約の批准作業について、論文「欧州憲法条約批准過程と国民投票(1)」を紀要『地域政策研究』(高崎経済大学)に発表した。2005年の国民投票やその後の展開については、次号に引き続き発表する予定である。 6 3月、北欧留学情報センター(東京)にて、「北欧の国民投票-民主主義社会における国民投票の意味を考える-」というテーマで報告を行ない、北欧諸国の国民投票の制度、実施状況、メリット・デメリットなどについて詳細に検討した。
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Research Products
(2 results)