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2006 Fiscal Year Annual Research Report

秩序・規範・協力関係の理論分析

Research Project

Project/Area Number 17530138
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

神取 道宏  東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (10242132)

Keywordsくりかえしゲーム / 不完全観測 / 非分割財 / 確率進化ゲーム
Research Abstract

くりかえしゲームの理論についての研究でいくつかの成果を上げた。これらはいずれも長期的関係のなかで、相手の取った行動を直接観察できない「不完全観測」のケースに関する理論的貢献である。
まず第一に、お互いがどんな行動を取ったかを間接的に知らせる変数(シグナル)を、すべての人が共通に観察する「公的観測」のケースについて、UCLAの小原教授との共同研究を完成させた。一般に、シグナルが行動に敏感に反応すると、シグナルの伝える情報量が多くなり協調が容易になるように思われるが、これとは反するパラドクシカルな例を発見した。すなわち、シグナルが行動からうける影響を減少させてゆくと、かえって効率的な協調が達成できるという例である。この論文はまた、従来知られていた効率性達成の十分条件が成り立たなくても効率性が達成されるケースを明らかにした。本論文はInternational Journal of Gaine Theoryに掲載された。
第二に、各人がお互いの行動に関してばらばらなシグナルを見る「私的観測」のケースについて、まとまった結果を得て、論文を執筆中である。私的観測のケースでは、各人の行動をうまくそろえるのが難しく、協調を達成するような均衡を構成する一般的な方法はあまりよく分かっていない。本年度の研究においては、私的観測下で協調的な均衡を構成する有る程度一般性のある方法を、weakly belief-free equilibriumという概念を使って定式化した。研究の中間発表は、Korean Econometric Society Workshop, UCLA economic theory workshopで行われた。
また、以上のくりかえしゲーム研究に加えて、非分割財の配分の確率進化にかんするR.Serrano, O.Volijとの共同研究は最終的な仕上げの段階にはいった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Less is more : an observability paradox in repeated games2006

    • Author(s)
      M.Kandori, I.Obara(共著)
    • Journal Title

      International Journal of Game Theory 34

      Pages: 475-493

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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