2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17530143
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
常木 淳 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (10207425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西條 辰義 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (20205628)
芹澤 成弘 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (90252717)
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Keywords | 法と経済学 / 経済実験 / メカニズム・デザイン / 公共工事入札制度 |
Research Abstract |
横須賀市では、公共工事の入札に関して、画期的な改革を行っています。通常、公共工事入札の最低価格は発注側の計算により設定されますが、横須賀市では最低価格を実際の入札額にもとづいて内生的に決めています。すなわち、横須賀市では、入札額の中で最も低い5つ入札額の平均額に係数(横須賀市の場合0.8)をかけた額を最低入札額とし、それより低い入札は排除され、残りの入札の中で最も低い入札が公共工事を受注することになります。しかし、このような入札制度が、実際にどのくらいの性能を持つかはまだ理解されていません。通常の一般競争入札よりもいい制度かもしれませんし、また逆に悪い制度かもしれません。昨年度から、ゲーム理論と実験を用いて、この入札制度の分析を始めました。 昨年度は、全ての企業が同じ費用を持っていた場合について、Nash均衡の計算と実験を行いました。今年度は、企業が異なる費用を持っていた場合について、Nash均衡の計算と実験を行いました。実験はさらに分けて、座っている場所など被験者のIdentityがわかる場合とわからない場合について行いました。被験者のIdentityがわからない場合の実験では、最低費用を持っている入札者がほぼその費用で落札者になることがほとんどでした。しかし、被験者のIdentityがわかる場合の実験では、最低費用を持っている入札者が落札しても、その費用よりもかなり高い価格で落札者になることが多く見られました。
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