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2005 Fiscal Year Annual Research Report

W.S.ジェヴォンズの経済学講義におけるJ.S.ミルの影響-研究と教育の葛藤-

Research Project

Project/Area Number 17530159
Research InstitutionKwansei Gakuin University

Principal Investigator

井上 たく智  関西学院大学, 経済学部, 教授 (30104269)

KeywordsW.S.ジェヴォンズ / J.S.ミル / 経済学の制度化 / 限界革命 / 研究と教育との乖離 / オウエンズ・カレッジ / ユニヴァーシティ・カレッジ
Research Abstract

研究計画によれば、本年度の研究の主たる内容は、関西学院大学図書館が所蔵するオウエンズ・カレッジでジェヴォンズがおこなった経済学講義(1870-71)を受講した学生による筆記ノートで、井上が翻刻したものを、協力者であるM.V.ホワイト氏による点検・修正とこの筆記ノートを書いた学生の特定化であった。しかし、ホワイト氏の都合により来日が一年延期になったために急遽計画を変更し、二年目で行うべき計画を前倒しした。その計画の実行のために、井上がマンチェスター大学に行き、(1)ブラックによってすでに翻刻・出版されている受講ノート(1875-76)の現物確認、(2)受講ノート(1870-71)の筆記者の確定、さらに(3)ジェヴォンズがユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで行った経済学講義に関する情報の収集をロンドンで行った。
(1)の課題についての新たな知見は、ア)ブラックが受講ノート(1877-76)の筆記者とした学生はこの年度には同カレッジには在籍せず(同カレッジの在籍名簿での確認)、翌年度に在籍していたことが判明し、イ)その受講ノートの「透かし」で示された年度は「1876」年であり、1875年10月から始まったこの講義を筆記したノートと見るのは不自然であることが判明した。そのためウ)なぜこのような誤記をブラックが犯したかが新たな課題となって浮上した(なお、この現物にも「1875」年度と書かれた表紙が付けられていることもあり、ブラックはこの年度と同定した)。(2)の課題については、先の在籍名簿(当該年度の名簿のコピーを入手した)によって当時の学生の名前が判明したものの、現時点ではその筆跡と受講ノートによる筆跡の同定作業を開始したばかりであり、その結果は今後の作業如何によると考えている。(3)の課題については、同大学での調査を行ったが新しい情報を得ることはほとんど出来なかった。今後、さらにその作業を継続する予定である。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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