2007 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク産業(信書便産業・電気通信産業等)の規制の平行進化に関する調査及び研究
Project/Area Number |
17530182
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
実積 寿也 Kyushu University, 大学院・経済学研究院, 准教授 (20325690)
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Keywords | ネットワーク / 信書便産業 / 電気通信産業 / 規制 / 通信経済 |
Research Abstract |
平成19年度においては、過去2年間の研究を継続・深化させる作業を行うとともに、昨年1月より完全自由化の段階に至った英国をはじめとする欧州の郵便市場の動向と規制転換に関する情報収隼を行った。 まず、わが国の通信規制関係の資料収集については、総務省および財団法人日本データ通信協会の協力を得つつ、これまでの審議会答申のベースとなった主要研究会のリスト作成作業を行っている。実際の報告書収集作業は次年度後半以降となる予定である。また、これまでの文献収集によって得られた知見を他国においても一般化できるか否かについて実証分析を行い、その結果については、国内外の学会において報告を行い、貴重なフィードバックを得た。 次に、わが国の通信政策の所得分配面への影響に関する他大学の研究者との共同研究についても、国内外の学会で報告を行った。 さらに、ブロードバンド利用要因に関する国際比較研究に関しては、情報収集を行い、データ解析作業を開始した。 最後に、欧州の郵便市場に関する情報収集に関しては、6月にロンドンで開催されたThe Postcomm Forum2007に参加し、主要マーケットプレイヤーの動向や、これまでの市場開放成果に対する規制者・消費者の評価、今後の規制改革の方針等に関する情報を収拾した。引き続き、同8月には郵便自由化で先行しているスウェーデン規制庁(Post & Telestyrelsen)を訪問し関係者と意見交換を行い、同国における競争環境に関する情報を得た。これらの調査を通じて得られた成果については、電気通信事業における市場開放の展開と比較するという観点から論文にとりまとめ、公刊したところである。
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