2008 Fiscal Year Annual Research Report
構造型推定とその応用:規制緩和と自然環境に対する企業間行動の分析
Project/Area Number |
17530186
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
後藤 宇生 The University of Kitakyushu, 経済学部, 准教授 (30324841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MCKENZIE Colin Ross 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (10220980)
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Keywords | 構造型推定 / 離散選択 / ガソリン / 規制緩和 / ビール / 消費者行動 |
Research Abstract |
本研究の目的は、構造型推定を応用して、消費者行動と企業間の経済規範や戦略的相互依存状態の変動を分析することにある。また、その分析を使用して、政策シミュレーションを行うことを考えている。 今年度は、2つのことを行った。 1つは、ガソリン市場における規制緩和の評価を行った。現在、国際雑誌の投稿を行っている。 もう1つは、ビールの小売市場の分析・評価を行っている。その分析の中で、2つの視点から分析を行った。 1)ビールの市場競争をスーパーマーケットの行動から分析している。2005年1月から、ビール市場の垂直的構造が変化した。具体的には、川上(ビール製造会社など)から川下(スーパーマーケットなど)に対する応量リベートが廃止された。川下であるスーパーマーケットは、それまで、低価格で販売して販売量を増加させ、応量リベートをもらうようにしていた。そのことから、2005年1月以降は、ビールの小売価格は上昇すると考えるのが自然だが、スーパーマーケット問の競争を考慮すれば、価格変動が画一的に上昇しない。この状況を科学研究費で購入したPOSデータを使用して、分析を続けている。 2)消費者の購買行動を詳細に記録したHome Scanデータを使用して分析をすすめている。消費者行動の構造を推定した後、新商品の価値の計測、商品の共食い状況、酒税法の変更後の影響、酒税法変更前の買いだめ行動の分析を行っている。
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