2005 Fiscal Year Annual Research Report
医療受診行動決定モデルの実証分析-癌検診(PET)における需要関数の推定を中心に
Project/Area Number |
17530196
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
柿原 浩明 立命館大学, 経済学部, 教授 (20351314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
依田 高典 京都大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60278794)
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Keywords | PET健診 / 保険外医療 / 癌検診 / 医療経済 / ヘルスリテラシー / 受診行動 |
Research Abstract |
医療受診行動決定モデルに実証分析を行なうために、癌検診受診者(PET)に対するアンケート調査を実施した。223名のアンケート結果は40歳未満の受診者は9.4%と低く、50〜60代が約6割と高く、平均年齢は53.3歳となっている。職業は会社員が最多であったが,無職も30%いた.癌検診の内、PET検診受診は毎年希望する人が51.6%、総合的がん検診は56.1%と高いことがわかった。2年に1回も含めれば、どちらも72〜76%が受診を希望している。このことは癌への関心の高さと不安を如実に示していることがわかる。 PET検診に対するWTP(自発的支払額)については6万円が最も多く43.9%となっているが、12万円との回答も14.8%いた.会員制健康管理サービスに対するWTPは42.2%が9万円が最多の回答であった.今回の調査は223名で男女ほぼ同数であったが、年収で言えば、600万円代が26.9%、900万円代は19.3%、1200万円代は15.2%で平均年収は1049万円,標準偏差538万円となっており,30%が無職であることも併せて考えると,相当収入が高い層がPET検診を受診していた. 1年を経過して、アンケート調査サンプル数をさらに増やす予定をしているが、一方でヘルスリテラシ(健康知識)アンケートの実施結果も、そのデータをコントロールとの対比も含め収集・解析を行なっている。健康知識が高い層の受診が多いことが予想される.
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