2005 Fiscal Year Annual Research Report
ブラジルの経済自由化に関する企業・産業データを用いた実証研究
Project/Area Number |
17530208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西島 章次 神戸大学, 経済経営研究所, 教授(理事) (70116234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜口 伸明 神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (70379460)
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Keywords | ブラジル / 企業データ / 経済自由化 / 社会的公正 / 企業行動 / ミクロデータ / 分業構造 / 自動車産業 |
Research Abstract |
本研究は、ブラジルにおいて、経済自由化がどのような企業行動の変化をもたらしたかをミクロデータを用いた計量分析によって明らかとすることを目的とする。とくに、自動車産業、機械工業、製鉄業、金融セクターなどにおける、企業所有形態、雇用構造、市場競争、コーポレート・ガバナンスなどの変化に関し、企業データ・産業データを用いた計量分析を実施する。 平成17年度は、こうした研究のためのデータの入手とデータ・ベースの構築の準備を行った。具体的には、研究分担者である浜口が、ブラジルに出張し、ブラジル証券委員会とサンパウロ証券取引所によるCompanhias Abertas、開発貿易工商省の企業別輸出入統計、中央銀行の50大銀行の財務・経営データ・ベースなどの公的機関のデータを入手した。平成28年度にかけて、こうしたデータを用い、研究目的にそったデータ・ベースを構築する。 さらに、本研究を補完する基礎的な研究として、経済自由化における企業行動の変化に関し、経済自由化と制度能力の関係を実証的に分析した(「ラテンアメリカにおける制度能力と直接投資」「ラテンアメリカにおける経済自由化と制度改革パネルデータによる実証」など)。 同時に、上述のデータを用い、メルコスルの自動車産業とブラジルのビール産業に関し、ミクロ・産業の観点から実証研究を実施した。ここでは、急激な経済自由化が自動車産業やビール産業などに大きな影響を与え、産業の再編や分業構造像に顕著な変化が見られることを明らかとしている(「メルコスルにおける自動車産業の分業構造」「再編進むブラジルのビール産業」)。 平成18年度は主として、コーポレート・ガバナンスや制度的側面などの数量指標を作成し、計量的分析につなげる計画である。
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Research Products
(5 results)