2005 Fiscal Year Annual Research Report
地方政府における集積の経済の活用に関する実証的研究
Project/Area Number |
17530231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukushima National College of Technology |
Principal Investigator |
芥川 一則 福島工業高等専門学校, コミュニケーション情報学科, 助教授 (40310990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠原 智文 福島工業高等専門学校, コミュニケーション情報学科, 助手 (50369930)
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Keywords | 経済政策 / 経営学 |
Research Abstract |
本年度は福島県いわき市と郡山市の地域形成の発展段階を人口の空間的分布と大規模小売店の商圏の変化を時系列的に分析した.地域形成に地方政府の施設立地が影響力を及ぼすと考えられている.このためその立地の観点かの分析は多数みうけられる.しかし,地域住民の日常生活の行動を考えるとモータリゼーションの発達により,日用品の買い物は重要な行動と考えられる.そこで,ハフの確率商圏モデルを利用して,いわき市と郡山市の商圏の分布を分析した.このモデルでは大規模小売店の売場面積,消費者の居住地からの距離(経緯度から直線距離求めて使用)から当該メッシュの購買ポテンシャル求めた.各大規模小売店の購買ポテンシャルの総合計に占めるそれぞれの店舗の購買ポテンシャルを求め,それを平均的消費者がその店舗を訪れる確率の理論値としている. 分析方法は地域メッシュ統計を利用して大規模小売店の購買ポテンシャルを集客数とその範囲を求める.各店舗の集客数は各メッシュのその確率の合計とした.各店舗の商圏の範囲は当該メッシュにおいて最も確率の高い店舗がそのメッシュの商圏として求めている. いわき市と郡山市は人口30万人を有する東北地方の第2番目と3番目の都市である.分析の結果,両市の商圏の形に特徴を見いだすことができた.いわき市は「多極分散都市」として自市のPRをおこなっているように3カ所の人口集中地域がある.このため大規模小売店は点在している.この立地行動により商圏は地域内を等分したような商圏となっている.あたかもトンカツを切るように分かれている.一方,郡山市は郡山駅を中心に人口が集中している.大規模小売店も駅周辺に比較的集中している.そのため商圏は郡山駅を中心に放射線状に分かれている.この形はあたかもケーキを切るように分かれている.以上が今年度の研究の概要である.
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