2006 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ巨大企業における中間管理者層の形成過程:1920-1960
Project/Area Number |
17530257
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷口 明丈 東北大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20103228)
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Keywords | 中間管理者層 / ビジネス・スクール / キャリア・パス / ゼネラル・エレクトリック社 / デュポン社 / ウォートン・スクール |
Research Abstract |
本研究は3つのプロジェクトから構成されている。第一は、ゼネラル・エレクトリック社において中間管理者層がどのように形成されてきたのか、彼らは企業内でどのような機能を果たしていたのか、彼らはどのようにリクルートされ、どのように教育され、どのようなキャリア・パスをたどったのか、彼らはどのような生活を送り、どのような意識を持っていたのか、以上の点について、中間管理者層の形成がはっきり見えてきた1920年代から、その確立期である1950年代までの時期について明らかにすることである。第二は、デュポン社について、同様の諸点を同じ時期について明らかにすることである。第三は、アメリカ巨大企業における中間管理者層の形成に学校教育とりわけビジネス・スクールがどのような役割を果たしたのかを明らかにすることである。具体的には、中間管理者層の育成を目的として設立されたペンシルバニア大学ウォートン・スクールがどのようにしてその役割を果たしたのかを明らかにすることである。 本年度も昨年度に続いてゼネラル・エレクトリック社の職員録より作成されたデータベースにもとづいて、部門別、機能別の中間管理者層の動向を把握することによって、彼らがどのようにして形成され、どのようなキャリア・パスを歩んだのかを明らかにし、また、取締役会の議事録などを利用して、中間管理者層についての人事政策がどのように形成されてきたかを明らかにする作業が進められた。また、有名なlue Booksをはじめとする社内教育用の教材と最近の教育システムの変化の分析を通じて、中間管理者層の教育の実態と、求められた管理者像の変化を明らかにすることが試みられた。さらに、取締役、役員の経歴に関するデータベースなどを利用して学歴、リクルートと昇進の実態を把握する作業を続けた。デュポン社については、膨大な部門別の組織図と電話番号帳にもとついてゼネラル・エレクトリック社と同様のデーターベースを作成するための準備作業を引き続き行った。ウォートン・スクールについては、すでに収集済みのウォートン・スクールの卒業生の個人記録の整理と予備的分析を行った。 これらの研究成果を他の国の経験と比較するため、経営史学会の全国大会で「ホワイトカラー形成の国際比較」というパネルを組織した。 また、Schenectady Museumとペンシルバニア大学で以上の作業に必要な資料を収集した。
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