2005 Fiscal Year Annual Research Report
人口減少社会と女性起業-日中女性起業家の連携事業の模索-
Project/Area Number |
17530282
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
清家 彰敏 富山大学, 経済学部, 教授 (10249261)
|
Keywords | 人口減少 / 女性経営者 / 女性起業家 / 日本 / 中国 / 組織 / 組織間関係 |
Research Abstract |
少子化が進む日本、一人子政策が将来の少子化問題を深刻化させると思われる中国における女性起業の意味と問うのが本研究の目的である。体系的女性起業家比較を行い、少子化対策がもたらす社会、経済活動の停滞を改善する女性起業について試論を、提案をも試みる。 1.中国における経営者、特に女性経営者、女性起業家の歴史的変化を文献研究し、日本と比較した。 目的は、@日本と中国の女性経営者、女性起業家を比較する枠組みを構築する、A枠組みをもとに歴史的変化を期ごとに分けて記述する、B中国、日本、海外のデータについて調査する項目を明確にする、ことであった。 その結果、日本の経営者、女性経営者、女性起業家の歴史的変化研究を行い、その違いの概要が明確になり、歴史的な期ごとの区分を行った。 2.中国での経営調査データ15年間の翻訳を行った。 中国国務院が1990年代以降行ってきた全国調査の資料を翻訳した。翻訳を通じて、@経営者と女性経営者の比較、女性比率の変化、特に経営者層より役員層が女性比率が高い、A経営者の実態の変遷がデータによって裏付けられ、特に1990年代末の変化が大きい、B経営者給与の急増、コスト意識の高まり等の変化、起業者と経営者のデータが中国では区別できない、等の調査データ翻訳の結果がでた。 3.中国で、政府機関の資料調査、経営者等への第1回インタビユー調査を北京で 平成18年3月末に行った。中国政府関係者の政策、法律等と経営者、特に女性経営者インタビューによる実態の間に乖離が見られた。 4.今後の展開 中国の現状についてのデータは不完全で、かつ入手が困難であるが、中国政府から客員研究員に任命されることが内定したため、今後、より多くのデータが入手できるとともに、中国政府の次年度調査にも関与できる可能性がある。日中女性経営者、起業家比較の枠組み、史的変遷の期区分は初年度に行ったが、これを上記中国政府との研究連携で、探索研究的に修正していき、体系的女性起業家比較へと発展させ、少子化対策がもたらす社会、経済活動の停滞を改善する女性起業について試論を、提案をも試みたい。
|