2007 Fiscal Year Annual Research Report
NC工作機械における製品アーキテクチャ、戦略、組織のダイナミクス
Project/Area Number |
17530287
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
柴田 友厚 Kagawa University, 地域マネジメント研究科, 教授 (10380205)
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Keywords | 製品アーキテクチャ / NC工作機械 / 製品開発 / モジュール化 / オープン化 |
Research Abstract |
本研究全体の目的は、現在オープン化の波に直面しているNC装置を事例にとり、オープン化の流れのなかで、NC工作機械のアーキテクチャの変化、および企業戦略の変化などを明らかにするというものである。平成19年度は本研究の最終年度であり、残された調査の実施と研究論文の作成を実施した。具体的には、安川・シーメンス、三菱電機株式会社、株式会社オークマへのヒアリング調査を行い、パソコンNCの製品アーキテクチャの現状、それに至った経緯などに関して調査した。その結果、オークマはシングルプロセッサでウインドウズとリアルタイムOSを両方制御しているが、三菱電機は、マルチプロセッサ構成を採用しているなどの違いがあることが明らかになった。また、三菱電機は、某工作機構メーカーのために独自のインタフェースを作成して提供している。他方安川・シーメンスは、シーメンス社のアーキテクチャをベースにしており、NC装置の中核技術とも言える制御部分までユーザーに公開している。前年度までの調査結果とあわせると、これまでNC装置メーカーが囲い込んでいた製品空間をユーザー・イノベーションの力を借りるために一部公開すると、その結果、ユーザーが逆に製品空間に侵食し、NC装置メーカーとユーザーとの交渉力が逆転する可能性があることが推論される。 以上のような推論を含んだ考察をベースにして学術論文を作成し、「組織科学」に投稿したところ受理され掲載された。さらに、それを英文化し、地域マネジメント研究化ワーキングペーパーとしてまとめた。さらにそれらは、Journal of engineering and technology managementに投稿中である。
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Research Products
(2 results)