Research Abstract |
本研究は,平成17年度と平成18年度の2ヵ年にわたって推進してきた。このうち,最終年度となる平成18年度は,前年度の基盤的な研究成果に基づいた実証研究を中心に推進し,地域産業の成長・繁栄に資する具体的な事業モデルの構築を目的とした。その内容は,国内・海外の先進事例の実態調査,北海道の地域産業の実態調査,ヒヤリングやアンケートのデータ分析と考察,産業クラスターの創出・育成によりちいき企業の経営革新や新規創業を促進するための事業モデルの立案である。 1.昨年度の研究成果のとりまとめ:平成17年度の研究成果をとりまとめ,実態調査に関する調査方法,調査項目,調査対象などを決定した。 2.海外実態調査:中国大連=開発区政策などにより地域産業の育成を図っている大連地域の地域産業にスポットをあて,海外直接投資による経済成長や,新規事業創出や新規創業の状況などについて,現地の政策責任者,現地企業の経営者,日系進出企業の経営者などへのインタビュー調査を行った。 3.国内実態調査:関東・中部地域=日本や世界を代表する起業家の理念などについての研究を進めるため,企業家サミットやフォーラムに参加するとともに,日本の産業クラスター政策について,関東・中部地域の企業家,政策担当者などへのインタビュー調査を実施した。 4.北海道の地域産業調査:北海道の産業クラスター創出や新規創業促進などに関するセミナーやシンポジウムなどに参加し,現在の取り組み状況や成果を把握するとともに,旭川,釧路,室蘭などの企業家,政策担当者へのインタビュー調査を行った。 5.事業モデルの立案:既存の事例研究や実態調査の分析などから,産業クラスターを育成することにより地域企業の経営革新や新規創業が促進され,地域産業が繁栄するための現実的な事業モデルの構築を目指した。 6.成果の公表:以上の成果は,学術論文としてまとめ公表するとともに,各種学会において報告した。
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