2007 Fiscal Year Annual Research Report
経営システムの設計方法の開発とその理論的研究-イノベーションを視野に入れて
Project/Area Number |
17530303
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
黒須 誠治 Waseda University, 商学学術院, 教授 (20111221)
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Keywords | 目的(機能)展開 / 研究・開発のテーマ探索 / 技術ロードマップ / そのためには展開 |
Research Abstract |
今年度は2つの大きな成果を得ることができた。ひとつは、「真に意味のある研究・開発テーマ」の探索に目的(機能)展開が役に立つことを発見したこと。もうひとつは、技術ロードマップ作りに目的(機能)展開が役立つことを発見したこと。以下両者について具体的に述べる。 (1)「真に意味のある研究・開発テーマ」の探索に目的(機能)展開が役に立つ目的(機能)展開は、「その目的(機能)は?」と自問自答していく作業である。目的(機能)展開をしていくと、目的(機能)の系列がネットワーク状に発想されていく。発想された目的(機能)のひとつひとつは、研究・開発のテーマでもあると考えることができる。これらの研究・開発のテーマを一覧して、真に意味のある目的(機能)を選択すると、まさに真に意味のある研究・開発テーマを選んだことになる。 (2)技術ロードマップ作りに目的(機能)展開が役立つシステムの案を発想するとき、「そのためには(どうしますか)?」と自問していく。この問いかけを繰り返し行っていく。すると、いわば「そのためには展開」というような展開がネットワーク状に発想されてくる。これは、ある意味で技術ロードマップになっていると考えられる。 従来より「技術マップ」という概念はあった。とくに特許の世界では、パテントマップといって、登録されている特許データベースを元に、特許の地図を作成する。これに対して技術ロードマップは、ある技術を達成するにはいかなる技術をどのようなルートで達成していけばよいかを示す図である。このような技術ロードマップを作成する方法が従来十分考えられてこなかった。(2)はその一つの方法であると考える。これらは、経営システムの設計方法として有効な方法であることが以上の結果、明らかになってきた。そしてまた、イノベーションを生み出すための方法としても役に立つと考える。
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Research Products
(2 results)