2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17530344
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
児嶋 隆 中央大学, 商学部, 教授 (60304292)
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Keywords | 金融検査 / 銀行監査 / 銀行会計 / 貸倒引当金 / 貸倒償却 |
Research Abstract |
1 平成17年度に続き、いわゆる不良債権問題に対する政府の動きが始まった平成6年から平成9年までの、政府、当局(その研究会を含む)及び日本公認会計士協会の金融行政及び会計処理の基準の発出、公表物を基に、銀行の貸倒引当金の会計基準を考察した。 次に、日本長期信用銀行に関し、平成14年10月10日宣告「平成11年特(わ)第21239号証券取引法違反、商法違反被告事件」判決要旨、平成17年6月21日宣告「平成15年(う)第1244号」判決要旨、及び平成17年5月19日判決言渡し「平成11年(ワ)第2816号損害賠償請求事件」判決要旨を比較し、さらに、同領域の研究者である阪南大学教授櫻田照雄氏と討議を行った。その結果を基に、いわゆる粉飾決算であると断定した刑事事件の地裁判決及び高裁判決における問題点を明らかにした。 2 KPMG Peat Marwickニューヨーク事務所において、米国の銀行の貸倒引当金に関する会計上の取扱いと金融当局の見解について調査を行った。その結果、2003年にアメリカ公認会計士協会が公表した見解及び金融当局の反論以降、会計上の取扱いと金融当局の見解について変化はないことが明らかになった。 3 Yo Ota, "Tax Treatments for Distressed Bank Loans : A comparative Study of the United States and Japanese Legal Systems", Pacific Rim Law & policy Journal, Vol.10,No.3(May 2001)を糸口に、日本の50年間における貸倒引当金に関する論文を収集し、阪南大学教授桜田照雄氏と討議を行った。成果については次年度の課題である。
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Research Products
(1 results)