2006 Fiscal Year Annual Research Report
当期利益情報のもつ企業価値の説明力が会計ビッグバンによりなぜ高まらなかったのか
Project/Area Number |
17530349
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
國村 道雄 名城大学, 経営学部, 教授 (70089952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三澤 哲也 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (10190620)
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Keywords | 会計基準の国際的共通化 / 会計ビッグバン / 株価関連性(企業価値関連性) / 連結決算 / 税効果会計 / 退職給付会計 / 有価証券の時価評価 / 減損会計 |
Research Abstract |
研究は2年目に入った。平成18年9月に開催された日本会計研究学会全国大会で本研究を報告した。 本研究では連結利益情報のもつ企業価値の説明力が会計制度の大変革(会計ビッグバン)によりなぜ高まらなかったのかという疑問を解明しようとしている。会計ビッグバン直後は法人税を控除した連結当期利益は、税引前利益である連結経常利益より株価の説明力が弱いことが実証的に明らかにされた(山形・國村[2003])。日本の会計ビッグバン政策は、会計基準の国際的共通化のうねりの中で、漸進的な改革を指向してきた。 この事実を踏まえるとき、ひとつは、会計基準の国際的共通化のうねりのなかに日本の会計ビッグバン政策を適切に位置づけることが実証分析前提として欠かせない。学会報告では、1997年の「会計ビッグバン政策のアナウンスメント」それ自体が、企業価値に大きな影響を与えた事実と、その結果2000年以降の株価への影響が目立ちにくい事実を報告した。学術誌への投稿準備中である。 2つ目は、連結会計と税効果会計のみで会計ビッグバンを評価するのは不十分であり、その後の退職給付会計、金融商品会計、減損会計の導入を分析対象に追加することが不可欠である。本研究では、これら個々の会計基準の導入による効果を年度ごとに段階的に評価するという新たな分析を試みている。パイロットテストを繰り返しているが、苦戦している。
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