2005 Fiscal Year Annual Research Report
四半期決算導入による時価会計情報の適時性向上に関する研究
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17530353
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Research Institution | Shikoku University |
Principal Investigator |
鈴木 雄一郎 四国大学, 経営情報学部, 助教授 (00258831)
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Keywords | 国際会計 / 四半期決算 / 有価証券の時価評価 / 情報開示の適時性 / シンガポール / SGX(Singapole Exchange) |
Research Abstract |
当該研究は、四半期決算を導入することによる時価会計情報の適時性向上を検証するものである。四半期決算導入により3ヶ月毎の時価会計情報が開示されることとなり、特に評価額の変動が激しい有価証券等の時価情報提供においては、年1回もしくは半期毎の時価情報提供よりも情報開示の適時性が向上すると考えられる。年1回もしくは半期毎の時価情報提供に比して、四半期決算導入による3ヶ月毎の時価情報提供が情報開示の適時性を向上させることを検証する。 この研究を実施するにあたり、わが国よりも早期の段階で四半期決算を導入したシンガポールの企業を検証の対象とした。また国内企業との比較可能性も考慮し、日本企業の現地法人へ協力を依頼した。実際に協力依頼した企業は、以前の研究から協力を頂いている「SEIYU SINGAPORE PRIVATE LIMITED」と、新たにSEIYUが仲介をしてくれた「ISETAN SINGAPORE LIMITED」の2社である。両社ともわが国有数の小売業であり、特にISETANにおいては、シンガポールへ進出した日本企業の草分け的存在であること、実際にシンガポール取引所(以下SGX)への上場を行っているという貴重な存在から協力を依頼した。 2005年9月にシンガポールへ渡り、ISETANの2001年からの財務諸表の提供を受け調査を行った。2003年度から四半期決算を実施しており、2003年度と2004年度においては、SGXのホームページからも入手することができない、四半期財務諸表のデータを入手することができた。さらに有価証券の時価情報を検証するため、ISETANが保有する有価証券の個別銘柄についての調査を依頼した。これに関しては企業機密にも関わる部分なので、本国本社の決済が必要となり、2006年3月の訪問時に入手することができた。現在、個別銘柄の四半期毎の時価情報を調査中である。
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