2007 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害者の地域生活における消費活動・金銭管理とその支援に関する研究
Project/Area Number |
17530415
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
名川 勝 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60261765)
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Keywords | 知的障害 / 地域生活 / 金銭管理支援 / 消費生活 / 研修プログラム |
Research Abstract |
昨年度より行っていた研修プログラムの開発についてさらに進めるとともに、これに基づくフィールド(A県)での支援事例について検討し、関係機関とのネットワーク形成を行った。これは研修プログラムの実施の成果に基づき実施されたものである。この結果A県N市における関連機関との連携は一定のかたちを為したが、消費生活センターとの連携については相互の情報共有に際し問題があった。これについては解決にまで至らなかったが、今後の課題とする。 グループホームにおける金銭管理とその支援のあり方については、小遣い帳の記載に基づく分析と検討を行った。これは以前に行っていた方法論をより子細にし、加えて支援者に対する情報確認などを加えたものである。その結果、入居者の金銭使用が小遣い帳をもっぱらとした限定的な金銭使用経験となっていることが伺えた。これを本研究では個人裁量費目としての小遣いとして位置づけ考察を加えた。また当初検討していた量的な調査については情報確認困難な部分があり、実施に至らなかった。今年度行った小遣い帳調査が現揚にとっては応じやすいと思われたため、次年度にはこれを拡張した方法論により再検討を進めていくべきであると考える。 総括として、消費トラブルとその支援に対する基礎的な知見は得られたものの、助成期間中に完遂し得なかった研究もあった。実践的に長期かつ継続的に行うべき部分もあるため、それらについては引き続き検討を進める。
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