2006 Fiscal Year Annual Research Report
NPO法人施設を用いたホームレス自立支援プログラム開発に向けての取り組み
Project/Area Number |
17530423
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Research Institution | GIFU COLLEGE OF NURSING |
Principal Investigator |
杉野 緑 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教授 (70326106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 昌子 淑徳大学, 総合福祉学科, 教授 (50095402)
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Keywords | 社会福祉学 / ホームレス / 自立支援 / 生活保護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、NPO法人により設立、運営されているホームレスの自立支援を目的とした施設(宿泊所)を考察の対象として実効あるホームレス自立支援プログラム開発の鍵をつかもうとするものである。 平成18年度は以下の研究を行った。 1.NPO法人A職員への聞取り調査の継続である。A法人施設のうち比較的自立の割合が高い施設の施設長、およびその地域担当者、法人県支部長、支部長代理、キャリアカウンセラー、延15名から聞取り調査を行った。日常的な入所者への経験的な対応の実際を5点から聞き取りを行った。(1)施設開設の経緯、(2)就労できている入所者の特徴、(3)就労を働きかける方法、時期の実際、(4)就労を阻害する諸問題、(5)その他である。聞き取り内容を分析した結果、(1)就労への条件整備、(2)個別的理解と支援、(3)時間の保障、(4)施設のグループダイナミクス、(5)退所後を見据えた支援、(6)組織的取り組み、(7)最低生活費保障の7つの自立支援プログラム開発への要素をつかむ事ができた。 2.平成17年度に実施した「千葉県B市生活保護世帯自立支援に関る実態調査」結果のうちホームレスケースの再分析を行った。ホームレスケースは110ケースのうち51ケースであった。本研究独自の社会的位置と健康等を要素とする12の類型化を行った。ホームレスケースの98%は無業であり、仕事・生活共に不安定階層にあり常時の低所得階層にあることが明らかになった。就労自立して生活できる一般階層への移行は困難が大きいことが示された。
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Research Products
(2 results)