2007 Fiscal Year Annual Research Report
青年期における能動的攻撃性・反応的攻撃性の発達臨床心理学的研究
Project/Area Number |
17530500
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
濱口 佳和 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20272289)
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Keywords | 能動的攻撃性 / 反応的攻撃性 / 社会的情報処理 / 仲間による挑発場面 / 中学生 / 高校生 / サイコパシー / 大学・成人 |
Research Abstract |
(1)中高生の能動的・反応的攻撃性と対人葛藤場面における社会的情報処理・対処行動との関連の検討(研究2-1-1)(1)目的:中学生の能動的・反応的攻撃性が仲間による関係性挑発場面での社会的情報処理と応答的行動に及ぼす影響を検討すること.(2)方法:a.調査対象;中学生男女生徒399名を対象に,中学生用能動的・反応的攻撃性尺度,2つの関係性挑発場面における社会的情報処理(敵意貴族,否定的感情,目標設定,反応検索,反応評価)と同一場面での応答的行動(主張的行動,顕在性攻撃行動,関係性攻撃行動)を自記式質問紙にて測定.社会的情報処理変数,応答的行動項目をそれぞれ因子分析した上で,能動的・反応的攻撃性→社会的情報処理→応答的行動という社会的情報処理モデルをパス解析で検討.モデルは満足な適合度を示し,社会的情報処理の媒介変数としての役割が実証された. (研究2-2)(1)目的:中学生の能動的・反応的攻撃性が仲間による同雨滴挑発場面での社会的情報処理と応答的行動に及ぼす影響を検討.(2)方法:a.調査対象;中学生男女生徒318名を対象に,作品や持ち物を汚損される道具的挑発場面を2場面示し,そこで研究2-1と同様の社会的情報処理と応答的行動を自記式質問紙にて測定.研究2-1とほぼ同様の結果が得られた. (研究2-3)(研究2-1)と同じ内容の調査を高校生311名対象に実施.現在分析中. (2)大学生の能動的・反応的攻撃性と心理社会的適応との関連の検討 目的:大学生の能動的・反応的攻撃性が心理社会的適応に及ぼす影響を検討する. 方法:調査対象者:大学・短大に在籍する男女約428名.測定具:a.抑うつ傾向,不安障害傾向,一次性サイコパシー,境界性人格障害傾向からなる質問紙を構成.反応的攻撃性(怒り喚起,怒り持続性,報復意図)が抑うつ傾向,不安生涯傾向と正の関連を,能動的攻撃性(他者支配欲求)がサイコパシー傾向と正しの関連を示した.以上の結果は全て奔放ではじめて得られた知見である.
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Research Products
(7 results)