2007 Fiscal Year Annual Research Report
国語科の文法教育と英語科の文法教育の連携に向けての基礎的研究
Project/Area Number |
17530657
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
森山 卓郎 Kyoto University of Education, 京都教育大学・教育学部, 教授 (80182278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 久雄 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (40135827)
児玉 一宏 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (40340450)
浜本 秀樹 近畿大学, 文芸学部, 教授 (70258127)
梅原 大輔 甲南女子大学, 文学部, 准教授 (70232907)
森 篤嗣 国立国語研究所, 研究員 (30407209)
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Keywords | 国語教育 / 英語教育 / 文法教育 / 教科文法 |
Research Abstract |
本年度は、国語教育、英語教育のそれぞれの体系のなかで文法教育をいかにいちづけるかについて、検討した。とりわけ、小学校の英語教育導入の動きがあったために、それにも対応して、国語教育としそどのような関与があるのか、そして、英語教育の中で、国語力を伸ばすためにどのようなことが必要か、また、そもそも英語の文法教育はいかにあるべきかを検討した。 その検討の場として、公開シンポジウムを、7月21日(土)に京都教育大F26にておこなった。特に慶應義塾大学の大津由紀雄教授をゲストスピーカーに招き、「国語教育と英語教育はいかに連携できるか-英語の学習の半分は日本語の学習でもあった!?-」というテーマで議論した。このシンポジウムには、教育関係者、学生などもふくめ、また、関西圏以外からも多数の参加があった。 こうしたシンポジウムを含め、それぞれの議論を進める中で、言語そのものに対するものの見方、考え方が文法教育の根本として非常に重要なこと、が明らかになってきた。小学校段階では、母語といいながら、その基本的な活用力には不十分な点があり、ある表現が表す論理的意味の復元に失敗することがある。英語学習でも文法的な思考は重要であり、不十分なことなどが解明されてきた。これらについて論文で発表し、また、音読という行為を通じて言葉へのメタ言語的認識力を高めることについても検討し、共著として出版した。
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