2007 Fiscal Year Annual Research Report
日本の伝統文化の特質に基づく音楽科教材の現代化-学校音楽教育および音楽科教員養成において
Project/Area Number |
17530675
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Research Institution | Senzoku Gakuen College of Music |
Principal Investigator |
澤田 篤子 Senzoku Gakuen College of Music, 音楽学部, 教授 (00101262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 祐孝 洗足学園音楽大学, 音楽学部, 教授 (70440302)
山本 幸正 洗足学園音楽大学, 音楽学部, 教授 (60440301)
荻野 松宣 洗足学園音楽大学, 音楽学部, 准教授 (80440303)
長谷川 真由 洗足学園音楽大学, 音楽学部, 講師 (70465392)
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Keywords | 音楽教育 / 日本伝統音楽 / 教材 / 学校教育 / 教員養成 / 伝統と創造 / カリキュラム / 現代化 |
Research Abstract |
すでに作成した日本音楽指導のカリキュラムに基づき目本学校音楽教育実践学会と連携し、小中高等学校にてリズムに焦点を当てた鑑賞および身体表現を伴う演奏表現の授業を実践し、その分析を行った。その結果、音楽の構造を明確にし、それを焦点づける指導の有効性が検証された。 次いで同じ視点に立ち、教員を含む社会人を対象とし、ヘテロフォニー、旋律型、形式等の日本音楽の構造に注目し、かつ現代音楽の手法を援用した和楽器による創作のワークショップを実践した。またこのワークショップの成果に基づき、小中高等学校の教員を対象として、同様のワークショップを行った。この創作表現については所期の目的は達成されたが、いずれも受講生の多くが和楽器の初心者であり、その演奏の習熟と創作とのバランスが今後の課題となった。 音楽と言語との関わりによる指導について、海外の音楽科教育における母国語の扱いの事例を参照しつつ日本での今後の方向性を論じ、日本音楽教育学会にて発表した。 以上の成果を平成20年3月に告示された学習指導要領[音楽]の改善点のうち、創作活動の強調、日本音楽の一層の重視、および言語との関わりに照らし、今後の学校教育における日本音楽の指導の望ましい方向を提言した。また研究の初年度以来の成果と併せ、教員養成および生涯学習における日本音楽の学習の在り方について総括した。
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