2005 Fiscal Year Annual Research Report
ネット上に公開している特別支援サイトの有効性に関する質的評価研究
Project/Area Number |
17530683
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡部 信一 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (50210969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊井 正之 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 助教授 (60344644)
爲川 雄二 東北大学, 大学院教育情報学研究部, 助手 (30351969)
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Keywords | 特別支援サイト / 質的評価 / 自閉症 / 聴覚障害 / 伝統芸能の伝承 |
Research Abstract |
プロジェクトの最初となる今年度は、本研究課題に関し、3つの活動を行った。 第1に、成人自閉症者に対しインターネットを活用する実践を行った。自閉症者がパソコンを共同で使用し、興味を持つホームページを閲覧することで会話が促進し、他者との関係をより深めることができる可能性や、ホームページで示された場所に具体的に行こうとする自発的な行動を誘発できた。自発的な行動を誘発させる上で有効であったホームページは、地図を用いた検索や、顔写真や現場の状況を表す写真が豊富に用いられており、内容やその場の状況などが視覚的・直感的に把握できるよう工夫されたものであった。 第2に、聴覚障害児者を対象として、その教育効果を上げるため、デジタルコンテンツに関して工夫を行い質的評価を行った。この結果は、ネット上に公開している特別支援サイトの質的評価にも活用できると考える。 第3に、質的評価に関する有効性を実際に検証するため特別支援サイトを実験的に作成した。本年度は、八戸法霊神楽の伝承を支援してゆくためのサイトを作成した。八戸法霊神楽における伝承は、その他の日本の伝統芸能と同様、師匠から弟子へと行われる。その様相は、近代西洋教育の「教え-学ぶ」の関係とは大きく異なり、模倣や世界の理解が中心になる。本研究では、このような伝統芸能における伝承を支援するための手法を探り質的な評価を行うため、実験的に支援サイトを作成した。
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