2006 Fiscal Year Annual Research Report
群の置換表現に関する母関数の性質及びその応用の研究
Project/Area Number |
17540002
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹ケ原 裕元 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (10211351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千吉良 直紀 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (40292073)
山崎 教昭 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (90333658)
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Keywords | 準同型 / 指数型母関数 / p進解析関数 / 対象群 / 交代群 / 有限アーベル群 / べき零群 / べき零クラス |
Research Abstract |
研究実績の概要を、以下の2項目に分けて記載する。 1.pを素数、u、vをu≧vをみたす非負整数とし,位数p^uの巡回群と位数p^vの巡回群の直積Pからn次対称群への準同型の個数をh_n(P)とする。またZ_p<X>を、p進整数を係数とする形式的べき級数で、係数のp進絶対値が0に収束するもの全体の集合とする。次にrをp^<u+1>-1以下の非負整数とし、記号εを,v=0のときε=1、v>0のときε=0と定義する。このとき,p=3かつu+ε≦v、またはp=2かつu+ε≦v+2の場合を除き,f(y)=h_n(P)(-p^<u-v+1>)^yy!/n!(y≧0、n=p^<u+1>y+r)およびf(X)∈g(X)+p^<u-v+2>XZ_p<X>を満たすp進解析関数f(X)とp進整数を係数とする多項式g(X)が存在することを示した。p=2かつu+ε=v+2の場合にも類似の結果を得た。さらにPからn次交代群への準同型の個数に関する指数型母関数は、有理数係数のある多項式φ(X)に関するexp(φ(X))=Σa_nX^n/n!の形をした関数の和で表されるが、この場合のa_nに関してもh_n(P)について成り立つ上記の性質と類似な性質をもつことがわかった。 2.有限群Gの共役類をK_0、K_1、…、K_dとし、z∈K_vを固定するとき、xy=zとなるx∈K_i、y∈K_jの組の総数をs_<ijv>で表す。0≦j≦dに対してj'を、K_<j'>、がK_jに含まれる元の逆元の集合であるような整数とし、行列Sを(i, j)成分がs_<j'ji>であるd次正方行列とする。このとき,Gがべき零クラスnのべき零群であるための必要十分条件は、Sがべき零指数nのべき零行列となっていることである、という結果を得た。また、有限群HがGの作用群である場合に、Hの作用に関するGの高次交換子群およびHの作用に関するGの共役類が定義されるが、上記のGのべき零性に関する結果は、このような設定の上での類似な性質に拡張される。
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Research Products
(7 results)